LPO機能とリターゲティング機能を備える「アドインサイト」
まず、サイト内行動ターゲティングASPサービス「アドインサイト」。流入のきっかけとなった広告やキーワードなど、訪問者の行動データによってランディングページを変更できるサービスで、ランディングページの最適化を支援する。サイトの一部を動的に変更できるため、ページを丸ごと変えることなくユーザーに応じた情報を提示できるのが特徴だ。
リピーターの場合、前回閲覧したページを行動データとして保持しておき、ターゲティングに活用することもできる。会員登録サイトであれば性別、年齢等の属性データ、優良顧客か否かといった条件でのターゲティングも可能だ。
例えば、ハワイ旅行計画者の場合、行き先である「ハワイ」をキーワードに検索してランディングページに流入し、その後、比較検討のため一旦離脱することになるだろう。そして計画が決まると、今度はサイト名や社名で検索してサイトに辿り着く。この時、トップページにアドインサイト用の表示枠を作っておけば、過去の閲覧データからターゲティングし、ハワイ特集のページへの導線を用意することもできる。また、香港や韓国に関連するページを多く閲覧している人には、次の訪問の際にアジアショッピング特集をトップページで表示するといったことも可能だ。ある旅行サイトでは、導入後に直帰率が最大21%軽減された実績もあるという。
ユーザーベースのレコメンデーションを可能にする「エーシープロポーザ」
レコメンドツールには、ユーザーが関心のある商品を続けて閲覧することで表示内容に「商品の偏り」が生じたり、期間内によく売れている商品ばかりが表示枠に並んでしまい「関連性の希薄さ」が生じるといった課題がある。こうした問題を解決するのが、訪問者の閲覧履歴と購買履歴から、アップセル・クロスセルによる商品レコメンドを自動化する「エーシープロポーザ」だ。
時間の概念を取り入れることにより、同時に購入する可能性が高いもの、次に購入する可能性が高いもの、といった商品をユーザーの行動時間で区切ってレコメンドすることが可能になっている。また、価格帯によるレコメンド機能では、同一カテゴリに属する上位の価格帯の商品を表示する。これらは購入件数・単価の向上を強力にサポートする機能と言えるだろう。
一般的なレコメンドツールは、各商品をレコメンド内容の判断指標にしているため、どのユーザーが見ても同一の商品が表示され、押し付けているようなイメージは拭えない。一方、「エーシープロポーザ」では各ユーザーの行動を判断指標としているので、一人一人の興味や関心度に応じてパーソナライズ化された商品アイテムを推奨するできるのが特徴だ。
広告測定・アクセス解析の両方をサポートする「エーシークルーザー」
最後に紹介されたのが、アクセス解析・効果測定・売り上げ分析ASPサービス「エーシークルーザー」だ。主な機能に、広告効果測定、コンバージョンユーザーの過去履歴、商品・属性別の売り上げ分析、アクセス解析、SEO/SEM効果測定、ポストクリック(間接効果)測定などがある。
ECサイトなど運営においては、ユーザーのサイト訪問から、意思決定するまでの間にどういう行動をとったかという「行動プロセス」を把握することが重要となる。エーシークルーザーを使うことで、サイトの認知・購入のきっかけ、サンプル購入から本購入への流れ、メルマガの効果など間接的な効果を追跡できるため、行動プロセスを直観的に認識することができる。
最後に安藤氏は、「以上3つのサービスは閲覧・購買履歴データを共通で持つため、サイトを分析から改善、最適化までワンストップで提供可能」だとアピールし、講演を締めくくった。