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多様化するモバイルビジネスの「リアル・チャンス」をさぐる! mobidec2009レポート

スマートフォン、twitter、ソーシャルアプリ、そして・・・
キーマン達が予測する2010年のモバイル業界

 スマートフォンやtwitterは果たして本当に普及するのか? ソーシャルアプリが持つ可能性とは何か? 11月25日に開催されたmobidec2009では、拡大を続けるモバイルビジネスの未来をキーマン達が予測した。【バックナンバー】 

モデレーター&パネリスト(写真、上部から時計回りに)

  • モデレーター:KLab株式会社代表取締役社長 真田 哲弥 氏
  • 株式会社ザッパラス 代表取締役 社長執行役員 杉山 全功 氏
  • 株式会社アイフリーク代表取締役社長 永田 万里子 氏
  • 株式会社ドワンゴ dowango.jp事業本部 執行役員本部長 川影 幸久 氏
  • 株式会社ゼンリンデータコム 代表取締役副社長 藤沢 秀幸 氏

iPhoneはあくまでマニアの2台目需要の域を出ない~2010年に伸びるキャリアはどこか

 壇上に集ったモバイルビジネスのキーマン達に提示された最初の討論テーマは「主要3キャリアの中で、これから伸びるのはどこか」。ザッパラスの杉山全功氏はNTTドコモと口火を切った。905シリーズのヒットから2年経過した今、新しい仕掛けを打つと読む。ゼンリンデータコムの藤沢氏もやはりドコモ。地図サービス提供事業者としては、やはり新機能のオートGPSに注目がいくようだ。

 一方、ドワンゴの川影幸久氏はソフトバンクを推す。携帯電話を買い換える理由が少なくなってきた昨今、キーワードはスマートフォンとWi-Fiになるという分析だ。アイフリークの永田万里子氏は中期的視点で、ドコモの独り勝ちと見る。PCのコアユーザーがスマートフォンに移りつつある中で、Android対応機とらくらくホンを持つNTTドコモが優位だ。

 一方、モデレーターを務めたKLabの真田哲弥氏はAndroidは、2010年頃からスマートフォンにおけるシェアを拡大すると見る。恩恵を受けるのはドコモだ。ただし、日本におけるスマートフォン普及は否定的。小さいノートPCと高機能な普通の携帯電話が存在するためだ。スマートフォンはマニアの二台目需要という領域をなかなか越えられないと見ている。

iPhone、Androidフォン向けのビジネスに参入すべきか

 続く討論テーマは「iPhone、Androidフォン向けのビジネスに参入すべきか」。

ゼンリンデータコムは2009年2月にiPhone 3G向けの地図・ルート検索アプリケーション「いつもナビ」を1,800円で販売開始した。iPhoneの画面は解像度が高く、通常のカーナビとほとんど変わらない使い方ができるため、App Storeの商品としては高額にもかかわらず、売れ行きは好調だ。画像データの豊富な活用などによって、Googleマップなどの無料サービスと差別化している。

 iPhone向け占いアプリ「今日の星占い」を提供しているのがザッパラス。現時点(2009年11月)では無料だが、2010年に向けて課金を想定したコンテンツを投入する計画だ。

 「iPhoneは全世界で6000万台売れているが、日本ではまだ200万台。視野にあるのはワールドワイドのマーケットだ。実際、欧米は占星術やタロット、中国は風水など占いへの需要は日本に留まらない」(杉山氏)

 アイフリークは「スマートフォンにおいてメールを楽しくするサービス」を検討中。一方、ドワンゴはiPhoneのコンテンツビジネスに参加する予定はない。その理由は、App Storeだ。誰もがコンテンツをアップロードできる環境にあっては、膨大な玉石混淆のアプリケーションの中に沈んでしまうと分析した。

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この記事の著者

久原 秀夫(クハラ ヒデオ)

フリーランス/ITライター

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/01/16 11:00 https://markezine.jp/article/detail/9339

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