モバイルサイトで効果的な商品
PCで売れるものがモバイルで売れるとは限らない。モバイルの特性を考慮した商品選定とプロモーションが必要だ。モバイルでは、検討や決断に時間を要する高額なものはあまり買われない。洋服でもベージュやグレーといった微妙なトーン、風合いが良いものなどは、解像度が低い上に覗き見防止シートを貼ることが一般的になってきているモバイルサイトには向かない。
逆に何が売れるかというと、すぐにモバイル決済できるライトなもの、気に入ったブランドや、現物を確かめなくても良いリピート商品が向いている。
モバイルが電車の中やちょっとした空き時間、暇な時間に活用されることが多いことを考えると、占いコンテンツのような時間をつぶせるものも向いている。実際、占いコンテンツに関しては、PCよりもモバイルでよく買われている。
リアルタイム性が高く、どこにいても買えるということは、限定品を出すことで購買を促進することができる。「いま買わなきゃ、なくなっちゃう!」という気持ちを煽るタイムセールスが、モバイルでは有効だ。なお、先ほど、モバイルに向かない色を書いたが、逆に、黒、白、ピンク、緑、金、銀といった、はっきりした色、確認しないで済む色がよく売れる。
モバイルコンテンツ制作のキモ
ではここで前号の問題について検討したい。「以下の2つの画面を見て欲しい。どちらの方が、コンバージョン率が高いだろうか?」という問題だったが、あなたはどちらを選んだだろうか。
答えは図2である。モバイルはプライベート性が高いので、PCのような流し読みはしない。故に、あまりにもプッシュしてしまうと、ユーザがしらけてしまう。
前回、「モバイルの場合は最初に上部を見て、その後は、目線を下に移すしかない。ということは、ユーザは強制的に文字を読まされることになるので、上部に効果的にコピーが配置され、全体のストーリーがきちんと作れていれば、コンバージョンの確率が高くなる」と書いたが、ユーザ心理は考慮しないといけない。
「カートに入れる」という文言を上部に入れる、その情報に気づかせれば良いので小さく書けばよいし、下部に入れるなら決済に必要な情報なので大きめに書くのが良い。では、次の、写真の大きさが異なるパターンでは、どちらの方がコンバージョン率が高いか。
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