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総力特集:10年後も勝ち抜くEC・ネット通販最新戦略

独自の販売形式“コレクション”で高リピート率を実現するフェリシモのWeb戦略


新規客よりも既存客重視のサイトづくり

 フェリシモのサイト運営は1994年にコーポレイトサイトを開設し、95年にはECサイトをオープン。インターネットの黎明期から取り組みを始めている。

 現時点でWebからの受注率は53%と、従来の郵送やファクス受注を越えた。ECサイトではコレクション買いのほかに、商品それぞれを1点買いする仕組みも用意しているが、まだまだコレクションでの購入が主流だ。

 リピートも含めた顧客単価を考えると、かなりの売上・粗利が期待できるはず。新規客の開拓のために広告出稿には積極的なのかと思いきや、広告展開は控えめだと島氏は語る。

「リスティングやバナー広告への出稿は一通り行っていますが、ボリュームとしては他のECサイトに比べて少ないと思います」

 購入者は、もちろんコレクション形式について理解した上で購入するわけだが、どうしても購入前の情報と届いた商品の見た目の違いが気になったり、デザインによって微妙に異なるサイズのフィット具合が不満といった事態が起きてしまうという。最終的には交換に応じるケースもあるそうだが、そういった背景もあり、フェリシモへの理解が浅いユーザーの獲得には、さほど積極的ではない様子だ。

 同社のサイトは月間の訪問者数が200~250万、ページビューが8000万PVと、サイトの規模は大きくなってきている。だが、そうした事情からか、利用者の多くは以前からの固定客や口コミなどでフェリシモを知って訪れたユーザーだという。

 従って、サイトの作りも既存ユーザーをかなり意識した内容になっている。中には週に2~3回も往訪してくれるコアなファンも居るそうで、そんなファンのユーザー体験を充実させることに力点を置いている。

「カタログを見て『良いな』と興味を持ってWebに来ていただいても、カタログと同じ情報しか無ければWebサイトの存在意義が薄くなります。当社では毎月1回の商品を届ける間、いかに楽しんでもらうかというのもWebサイトの役割です。以前はカタログの素材をWebに転載するだけだったのですが、最近はWeb用にコンテンツを作るようにしています。ブランド別にカタログをつくっているので、世界観を訴求するためにFlashなどのリッチコンテンツに力を入れたりしています」

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制約のあるカタログに対してWebでは奥行きのあるコンテンツを

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2010/05/10 15:07 https://markezine.jp/article/detail/10205

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