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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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ビジヲタ必見!「すべらない事業」の作り方

中国発のケータイ検索エンジン「YICHA」が日本で成功している理由

Q7. 福島様がYICHAに参画した経緯を教えてください

 親しい方よりYICHAの紹介を受け、中国NO.1(当時)検索エンジンの実力を自分の目でも確かめたくて、2週間後には北京の事務所を訪問しました。そこでCEOの情熱や現場の熱気を肌で感じ、ぜひ一緒に働かせてもらいたいと思いました。20006年にYICHAが日本進出した際、ほぼ1番のりで参画しました。

Q8. 北京の事務所にいきなり訪問とは大変な行動力ですが、当時既に日本への進出計画はあったのでしょうか?

 当時は日本進出を迷っている状況だと、私は感じました。ベンチャー企業が海外進出するのは大変勇気がいることで、自国で成功してから海外に挑戦するのがセオリーだからです。

 ただ、日本のマーケットや競合他社の情報を細かくレクチャーすることで、見えていなかったチャンスがクッキリと見え始め、元々海外進出に積極的な姿勢だったため、CEOが迅速な意思決定をして具体的な進出準備まで話を進める事ができました。

Q9. 中国企業の日本法人立ち上げということで、苦労したことはありますか?

 技術的にはこれと言った大きな障壁はありませんでしたが、目の肥えた日本のユーザーがどこまでサービスを受け入れてくれるのかは不安でした。

 例えば、サイト内の文言に中国語が含まれていてクレームが来たこともありましたし、結果ページのレイアウトが歪んでめちゃくちゃだったり、細かい部分の対応に苦労しました。

 また、これらを受けて日本からの改善要望を中国側にフィードバックするのですが、中国側の技術者達にそれらを受け入れてもらうことには労力を要しました。数字を利用しながら粘り強く説得し、日本の他社の良い例を挙げてプレゼンしました。具体的な理由と改善後に見込める効果がようやく伝わり、最終的にそれらが結果を出したことで、中国本社での信用度が一気に高まりました。

Q10. 広告主としては、どのような業種が多いのでしょうか?

 前述したように、サービス開始当初はエンターテイメント検索が強かったためか、公式CPやファスト系アパレルなど、比較的若年層向けの商品・サービスを扱う広告主様が多かったです。

 しかしながら、時間の経過とともに使われ方やユーザー層に変化が現れ、現在では男女問わず幅広い年齢層向けの商材を扱う広告主様にご参加頂いています。具体的には、保険やブランドショップ、求人などです。

Q11. モバイルとPCで、広告主や代理店に何か大きな違いはありますか?

 そもそも、統計データの取り方が違うのかもしれませんが、PCに強い代理店様は提案がロジック化されている印象があります。さらにマクロな視点を持っています。一方で、モバイルに強い代理店様は「レスポンス効果」に重点を置いており、提案にスピード感があります。どちらも弊社の広告サービスを強化するためには必要不可欠ですので、大変ありがたく感じています。

Q12. 広告主からの評判はいかがですか?

 (すべてのニーズに応えられている訳ではありませんが)広告主様からは「生涯収益が高いユーザーが多い」といった評価をいただいています。ユーザーの集客方法や広告の設置位置、さらには露出比率などYICHA独自の広告掲載基準が30項目近く設け、品質管理を徹底した結果がこのような評価に現れていると思います。

 この取り組みは、広告主様と良好な関係を築く上ではマストなので、これからもブラッシュアップしていく方向で考えています。

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Q13. 検索エンジン市場はPC同様、モバイルでも数社のガリバー企業が占めているかと思いますが、貴社のようなベンチャーが市場で勝ち残ってきた要因は何だとお考えですか?

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この記事の著者

矢作 嘉男(株式会社ハチワン)(ヤハギ ヨシオ(カブシキガイシャ ハチワン))

株式会社ハチワン代表取締役。New Jersey City University卒。
中国人観光客向けクーポンサイトなどインバウンド媒体を運営。
2011年、中国のインターネットプロモーション事業を行う北京博洛密網絡科技有限公司と提携し、中国向けプロモーション事業を開始。本当に成果の出る中国市場向けインターネットマーケティングのみをを提供し、インバウンド向けから中国現地進出向けまで数多くの実績を持つ。
プロモーションのご相談:info@813.co.jp

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/05/27 13:00 https://markezine.jp/article/detail/10406

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