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MarkeZine Day 2010 OSAKAレポート

数値データの活用で実現するマーケティング最適化


効率の良い広告運用方法

 講演の前半では、収集した数値データに対し、「何に生かせるのかを、必ず頭に描いて分析していく必要がある」と強調した中川氏だが、後半は「思わず分析したくなる活用術」と題し、自社の広告効果測ツール「アドエビス」の活用事例を紹介した。

 「広告効果測定の目的は、どこのコストをカットすべきか、追加のコストはありなのかを分析すること。もちろん表現方法をチェックし改善を加えていくという目的もありますが、大切なのは費用の問題」との前提で、効率の良い広告運用方法について言及した。

 中川氏は、第一段階として、まずは「ダメなところをカット」し、そして次の段階として「効率の良い上乗せ」を進め、さらに飛躍を目指すために「新規チャレンジ」していく必要があると述べた。

 まず「ダメなところをカット」するに当たっての注意点として、ある企業の出稿状況の一覧とグラフを例に取り、CPA1,000円以下を目安にカットすれば、獲得数の約半分をロストしてしまうことを解説。同様にCPCやCPMも対コストの指標であり、数値データだけで判断することの危険性について説明した。

 続いて、「効率の良い上乗せ」を行っていくためには、まずは以下のグラフのようにあるキーワードを使用した際の過去実績から統計的に飽和値を設定。その飽和点から、2つめ、3つめのキーワードを連結していくことで、コストと獲得数のシュミレーションが可能であることを説明。さらに目標獲得件数に達した時点でそれ以上のキーワードを設定する必要がないと判断ができると述べた。

 さらに「新規チャレンジ」の分析例として、ある企業のリスティングの例を示した。

 社名やブランド名が強いこの企業は、4つのキーワードでコスト22%に抑え、獲得数84%に伸ばすことができ、さらに獲得数を増やすことを目標にキーワードを増やしたが、結局コストが倍以上跳ね上がっても獲得数の伸びはわずか5%程度しか示さなかった。社名やブランド名だけで1位ベタ付けなので、これ以上CPCを上げても意味はなく、リスティングでは限界と判断。コスト22%、獲得数84%のラインを目安に、間接効果が期待できるもの以外は予算を停止し、ブランドや社名の認知のフェイズを大きくしたという。

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この記事の著者

伊藤 秋廣(イトウ アキヒロ)

エーアイプロダクション代表
1966年東京生まれ。中央大学法学部卒。
長きに渡るサラリーマン生活を経た40歳の時、フリーランスのライターとして独立。「エーアイプロダクション」を設立し、WEB、雑誌、新聞、書籍などあらゆる媒体にて執筆活動を開始した。レストランや温泉、ショップ紹介などの情報系記事から、ドク...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/08/09 18:43 https://markezine.jp/article/detail/11119

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