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『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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話題のサービスを詳細解説

“Web PRの成否はYahoo!トピックス掲載だけじゃない” 事例とデータから探るWeb PRの最新潮流

メディアとの連携を強化したPull型の広報支援機能

 先進的な企業ではプレスリリースの内容を工夫するなど、さまざまな取り組みで成果を上げているWeb PR。しかし、PR TIMESでは現状の企業からメディアへのプレスリリース配信をサポートする以外に、サイトリニューアルに伴い、メディアと企業とを双方向に繋ぐ機能を強化していくという。

「プレスリリースは企業からメディアへ一方的に送るものですが、より両者にメリットがあるサービス展開ができないかと考え、現在、PR業務におけるPULL型のサービスに新しく取り組んでいます。PR TIMESがハブとなって、メディアから欲しい情報を収集し、各クライアント企業様にシェアすることに力を入れていきます。広報担当者にとっては、各媒体が欲しい情報が事前に分かれば、メディア選定の手間が省け、自社が持っている情報リソースの価値に気付くこともできる。また、メディアの記者にとっては、情報収集の手間を省くことができるのではないかと考えています」(山田氏)

 具体的な機能としては、メディアの募集情報をPR TIMESが個別に収集し、それを契約している会員企業に対して随時メールで案内するというシンプルなものだ。既に「日経トレンディネット」や「ダイヤモンド・オンライン」「オリコン」「R25」「RBB TODAY」などでの実績があり、現在、月5~6件のペースで募集情報を会員企業に送っている。メディアと企業、双方ともに好評な反応だという。

リニューアルした「PR TIMES」のリリースページ
リニューアルした「PR TIMES」のリリースページ

 実際、前述の藤田観光の事例では、『5月病克服に関するサービスや商品、企業はありませんか?』というダイヤモンド・オンライン編集部からPR TIMESへのリクエストを、会員企業に配信したことからスタートしている。藤田観光では、実はこの情報を得た当初は、該当するサービスを用意していなかったが、「有力なメディアが求めるなら」と、急きょサービスを用意したことで、掲載につながり、2時的効果としてTV番組での放映にまで至ったという。単なる宣伝広告費と捉えると、商材を新たに作るというのは大きなコストだが、その後の反響を考えると大きな成果を出したPRと言える。

 情報のスピードが加速しただけでなく、その接触点が多様化している昨今、情報を提供する企業広報/宣伝担当者にとって、こうしたメディア側の欲する情報、読者の反応する情報を把握し、最終的な波及効果まで加味しながら即座に対応することが求められているのかも知れない。

株式会社PR TIMES
マーケティング本部・部長 山田健介 氏
株式会社PR TIMESマーケティング本部・部長 山田健介 氏

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

 就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・翻訳ツールなど...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/10/25 11:00 https://markezine.jp/article/detail/11603

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