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マーケターのためのフェルミ推定問題集

半年で都内の全コンビニへ飛び込み営業、何人必要?
マーケターのためのフェルミ推定問題集(3)

【回答編】営業マンの実働時間とコンビニの売上から考えてみる

 それでは、回答です。毎度当たり前ですが、私もこれが正解かどうかは分かりません。こうして連載をしながら、私自身も実は自頭力を磨く練習になっています。この連載の問題は自分で考えているのですが、今回の問題はとりわけ土地勘が無いので、実は回答に難儀しました(笑)。

 今回は、飛び込み営業をするための営業マンの数なので、次の2つの数値が分かれば求めることができそうです。

  • 東京にどれくらいの数のコンビニエンスストアがあるか
  • 営業マン一人あたりでどれくらいの数のコンビニを回ることができるか

 また、「半年」という制限があるので、それを考慮すると次のような式で求めることができそうです。

 必要な営業マンの数 = 東京にあるコンビニエンスストアの数 ÷ 一人の営業マンが半年で回れる件数

営業マン一人あたりの訪問可能件数

 まずは、簡単そうな営業マンが回れる数を求めてみましょう。今回は、1回のアポを20分と規定したので比較的簡単に出そうです。

 営業可能な時間を6時間(9時出社、10時から営業開始、17時終了、昼休み1時間)、アポの前後の移動時間を10分と設定すると、1日に訪問できる件数は12件となります。

 1ヶ月の平均営業日を20日とすると、一人の営業マンが半年で訪問できる件数は次のように推定できました。

半年間で営業マン一人あたりが訪問可能な件数

 12(件) × 20(日) × 6(カ月) = 1440件

都内のコンビニエンスストアの店舗数

 さて、続いてはコンビニエンスストアの数です。しかし、残念ながら東京にいくつのコンビニエンスストアがあるかは記憶していないので、推定で算出していきます。

 単純に都内の人口から求めてみましょう。私の記憶が確かであれば、東京都の人口は1200万人程度です。コンビニエンスストアを利用する人・しない人もいるとは思いますが、おしなべて全員が1日300円をコンビニエンスストアで使うと仮定します。この300円ですが、ランチに利用するとして食べ物500円、飲み物100円、全員が利用する訳ではないので半分と仮定しています。もう少し緻密に求めることもできそうですが、今回はこれを採用しました。

 そうすると、東京都内全コンビニエンスストアの1日の売上総額は「1200万人 × 300円」で、36億円になります。

 また、1店舗あたりの日別の売上を大体50万円と仮定してみます。この50万円は、「24時間営業 × 最低2万円」の売上を想定し、計算が簡単になる値にしてみました。ピーク時も非ピーク時も、おしなべると60人程が1時間で利用する計算です。すると、東京都内にあるコンビニエンスストアの総数は次のように推定できました。

東京都内にあるコンビニエンスストアの店舗数

 36億(円) ÷ 50万(円) = 7200店舗

都内の全コンビニへ営業を行うために必要な人数

 これまでに算出した数値から考えると、半年間で東京都内の全てのコンビニエンスストアに営業を行うために必要な人数は、次のように推定できました。

都内の全コンビニへ営業を行うために必要な人数

 7200(店舗) ÷ 1440(件) = 5人

 偶然にも割り切れました。実際には、店舗が密集している地域もあれば、営業マンのモチベーションにも関連することなので、そんなに簡単ではないと思いますが・・・。

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この記事の著者

小越 崇広(オゴシタカヒロ)

サイバーエージェント入社後自社メディアの営業・プランナーを兼務し、 新興メディア上でのコミュニケーション立案に携わる。2006年11月同社のネット トレンド研究室立ち上げに参画。翌1月から同社の100%出資子会社のCAテクノロ ジー に出向。同社のマーケティング局の立ち上げに奔走している。個人ブログ は今日のニッパウ。Tw...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/10/12 11:00 https://markezine.jp/article/detail/11785

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