米Googleは5月16日、ユーザーが探している情報をより速く、より簡単に提供するための新しい検索モデル「ユニバーサル・サーチ」にもとづいて、ページのデザインを一新したことを発表した。
Googleはこれまでも、1つのキーワードを入力するだけで、画像や地図など、タイプの異なる検索結果を同時に提供してきたが、今回それがさらに推し進められたようだ。下の画面はおなじみのGoogleのトップページだが、左上に「Web」「Images」「Video」…「more▼」というリンクが並んでいる。
1回の検索で、これだけの種類の情報を同時に検索することができる。さらに、「more▼」をクリックすると、Googleが提供しているサービスがリスト表示される。お望みならば、ブログも特許情報も、あなたがGmailでやりとりしているメールも検索しますよ、というわけだ。
このタイプの異なる検索結果へのリンクは、入力されたキーワードによって、特に関連性の高いものが「Google」のロゴの下にも表示される。たとえば「marketing」というキーワードで検索すると、マーケティング関連の本が多くあることから、ロゴの下に「Web」「Books」「Blogs」「Groups」「News」「Scholar」というリンクが並ぶ(上の「darth vader」で検索したときの画面と比較してほしい)。この「Books」をクリックすると、GoogleのBooks Searchに飛び、マーケティング関係の書籍が表示される。
「ユニバーサル・サーチ」のねらいは、多種多様なWeb上の情報を等しくシームレスに扱うことだけではない。Googleは、「ダース・ベイダー」で検索した人は、ダース・ベイダーとそれを演じた俳優に関するすべての情報に興味があると判断し、キーワードとの関連性の高い順にそれらの情報を表示する。その検索結果は、関連性のランキングでありながら、ダース・ベイダーに関する1冊の本のように、ポイントを押さえ、バランスのとれた情報のセットを提供する。Googleは、この情報の質を上げようとしている。
発表された資料では、「ユニバーサル・サーチ」導入による変化は、使っている人は最初は気づかないほど微妙なものだとGoogle自身が認めている。しかし、この微妙な変化のために、Googleは現在、技術的な基盤を整備し、異なるタイプの情報を比較してランキングを生成するメカニズムをアップグレードする第一段階にあることを発表している。
また、Googleは、実験的な検索サービス「Timeline View」と「Map View」をGoogle Labsで公開したことも発表している。人名などを入力すると、時間軸に沿って、あるいは地図上でその人物の軌跡や情報を追うことができる新しいサービスだ。
プレスリリース:"Google Begins Move to Universal Search"
参考:「グーグル、「ユニバーサル検索」モデルに対応した新デザインのサイトを披露」(CNET Japan)