1兆円規模に近づきつつあるなど、今なお成長を遂げるモバイルコマース市場。だがその実態と動向については意外と情報が少ない。そこで現在のモバイルコマース市場動向がどのようになっているのか、「ポケットビッダーズ」「au one ショッピングモール」などを運営する、ディー・エヌ・エーのEC事業本部 ショッピング統括部 企画編集グループの池田亮氏と小澤祐治氏に話を聞いてみた。
人気商材やユーザー層は変化しているか?
現在でこそソーシャルゲームプラットフォームの「モバゲータウン」で知られるディー・エヌ・エーだが、元々はコマース事業でモバイルに参入している。パケット定額制サービスの普及によりモバイルでのコマース需要が伸びることを見越し、2005年にPC主体のサービスであったオークションやショッピングモール関連のサービスをモバイル向けにも提供。さらにKDDIと提携し、キャリアポータル上で「au one ショッピングモール」を展開するなどの取り組みを実施するなど、早い時期からモバイルコマースの開拓に取り組んでいる企業の1つなのだ。
モバイルコマースに長く取り組んでいる同社だが、モバイルコマース市場はPCと比べ、やはり“ユーザー層”が大きく異なっているという。開始当初から若い人の比率が高く、特にF1層が最もボリュームが大きい。地域属性的には日本全国の人口に比例しており偏りは少ないそうだが、中でも若年層は地方での利用率が高いという。最近ではより上の年齢層の利用も増えてきているようだが、まだ大きな動向に変化はないといえる。
人気の商材はどうだろうか。従来、モバイルコマースで人気の高い商材はDVDやコンプレックス商品などであったが、最近はファッションが主流になってきているという。中でも人気なのは、3000円以内と価格的にも手ごろなファストファッション系のようだ。
こうした傾向が生まれているのは、ユーザー層が影響しているといえる。こと若い女性はファッションの流行に強い関心を示すが、都市部はともかく地方では購入できるショップが限られる。そのため地方からの購入者が多くなる傾向がある。また価格帯についても、若年層は購入できる料金が限られており、試着もできないことから、気に入らなかったとしても後悔しない金額のものが売れやすいようだ。
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佐野 正弘(サノ マサヒロ)
エンジニアとしてゲームや携帯コンテンツなどの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターへと転身。若者のケータイ文化からスマートフォンまで、携帯電話に関する多くの著書を手がけるほか、講演やテレビ等へのコメント等も行っている。近著に「Touch Diamond&Touch Pro 入門ガイド」(翔泳社)、「ケータイで稼ぐアフィリエイト 最新情報版」(技術評論社)など。
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