掘り下げ分析により、短期間でPDCAサイクルをまわす
効果のあがらないキャンペーンを単純に切り捨てるのではなく、掘り下げて分析することで改善のヒントを得ることができます。
例えば、ライフ&ビーナス社では売上の伸びなかった『健康自然塩キャンペーン』を掘り下げて分析した結果、30代女性で興味カテゴリが「育児・教育」の顧客からだけはレスポンス率が高いことが判明しました。どうやら購入特典につけていた「お弁当レシピ」が他の顧客セグメントには適切ではなかったことが原因のようでした。効果があがらないからと言って、もし単純に切り捨てていれば、その分の成果を失うところでした。
うまくいっていないキャンペーンがあった場合でも、ただ中止するのではなく、成果を多様な視点からとらえ、さまざまな階層で掘り下げて分析することで、改善が必要なポイントを洗い出すことができます。ライフ&ビーナス社ではこの掘り下げからヒントを得て、「お弁当レシピ」プレゼントが高い効果をあげていた層はそのままに、他の顧客グループにはそれぞれ別の特典に変更するという対策を打ちました。
このようにキャンペーン内容を変更した後も検証をさらに継続することで、この対策の成果が出ればそのままキャンペーンを継続し、出ていなければその時点でさらに別の対策を打つことができます。
データ分析による継続的な改善を企業文化へ
キャンペーン履歴やレスポンス情報を管理・分析し、効果検証を行って施策の改善に繋げていくことは非常に煩雑で時間のかかる作業です。膨大な数のキャンペーンを実施している場合、作業に追われ、実施すること自体が目的になってしまいがちです。
しかし、自分たちがどのようなマーケティング・キャンペーンを行っているのか、それによってどういう成果が起こったのかをタイムリーに知ることができなければ、適切な対応策をとることはできません。また、短期的にデータ分析の手法を取り入れて成果を収めたからといって、それが社内で文化として根付かなければ継続的な成長は見込めません。仮説・実践・検証のPDCAサイクルを回しながら、分析の精度を上げていく取組みが重要となってくるのです。
そのためにも、顧客情報や売上情報、キャンペーン履歴やレスポンス情報など必要なデータを一元管理し、簡単に参照・分析できる環境を整備することが非常に重要になります。
ライフ&ビーナス社ではデータ分析をもとにキャンペーン計画を立案し、リアルタイムに効果を検証しながら、改善策を打ち出していくという文化が徐々に根付きはじめました。はたして、落ち込んだ売上を回復することができるのでしょうか…?
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