キャンペーン終了後に検証する、のんびりサイクルからの脱却
ライフ&ビーナス社は限られたマーケティング予算の中で最大限の効果を発揮するため、顧客分析に基づいたキャンペーン計画の立案を開始しました。信頼性の高い顧客データベースの構築と統合マーケティング分析基盤の整備によって、より効果の高いキャンペーンの立案・実行が可能となり、無事ROIの向上と省力化に成功しました。これで順風満帆と考えていた大場部長を、突然のキャンペーン効果のダウンが襲いました。なぜこのような事態が起こったのでしょうか?
たしかに、データ分析に基づいて計画されたキャンペーンは、今までの勘に頼ったキャンペーン計画をそのまま実行するよりも数倍の成果がでるでしょう。しかし、その状況にあぐらをかいて、同じようなマーケティング・キャンペーンを繰返し行っていては、当然ながら効果も落ちてしまいます。
分析に基づいたキャンペーン計画は、あくまでキャンペーン開始前のデータ分析・予測をもとにした「仮説」でしかありません。「仮説」を「実践」し、「効果検証」を行い、原因を分析し、さらに改善のための「仮説」を立案していく。マーケティング・キャンペーンの効果をさらに高めるためには、キャンペーンをスタートしてからも継続的に効果検証と改善を続け、PDCAサイクルを回し続ける必要があります。
ライフ&ビーナス社では呑気なことにキャンペーンを開始した後は、終了するまで放置してきました。これが大きな問題だったのです。
リアルタイムの分析で成果を底上げする一歩上のマーケティング
キャンペーン効果を検証する際、顧客属性と各施策のレスポンス・データを統合し、売上データなどと突き合わせながら、どの顧客がどのキャンペーンに反応して売上に結びついたのかを分析します。特にWebやEメールなどの電子媒体を使った顧客へのコンタクトでは、クリック数やコンバージョン数、さらに売上までほぼリアルタイムに成果がでます。こうしたデータをいち早く収集・分析し、キャンペーン効果を検証できれば、それだけ早く次の手を打つことが可能になります。
しかし実際には、データの収集や集計・分析には時間も労力もかかるため、キャンペーン期間中に成果を確認しながら、改善につなげるというのはなかなか難しいのが実情です。2~3カ月後のキャンペーンの終了を待って集計を行い、そこで初めて効果検証と改善点の洗い出しを行う、といったケースも多いのではないでしょうか?
しかし、統合されたマーケティング・プラットフォームが整っていれば、データを自動的に収集・統合し、分析・レポーティングすることが可能になるため、時間や労力を取られることがありません。これにより、キャンペーンの効果検証をタイムリーに実施することが可能になり、キャンペーン中でも改善のための「仮説」を立て、「実践」「検証」を行いながら継続的な軌道修正が行えるのです。
例えば、ライフ&ビーナス社では『美肌復活クリーム』と『シェービングクリーム』のキャンペーンを同時に行っていました。以前はキャンペーンが終了した2~3カ月後に成果を集計するだけでしたが、分析環境の整備によってデータが可視化され、キャンペーン効果をタイムリーに把握できるようになりました。売上をキャンペーン履歴データと同時に参照でき、次の一手を考えやすくなったのです。これによってキャンペーンの終了を待たずしてキャンペーン効果が把握でき、予算を適切なキャンペーンに再配分することもできるようになりました。
これだけではなく、さらには実施中のキャンペーンを詳細に掘り下げて分析し、そのキャンペーンに何が必要かを知り、対策をとることができるようになりました。これを次で見てみましょう。
「データ分析」をあらゆる角度から探求する【データ分析特集】公開中!
- マーケティング部門が勝ち残るために重要な「顧客経験価値」の調査資料と自社用チェックリストの無料ダウンロードは【こちらからどうぞ】
- 限られた予算・人員で、“劇的”効果をあげる「脱・場当たりマーケティング」のためのキャンペーン最適化 先進事例は【こちらからどうぞ】