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ひろゆき氏と開発スタッフによる 今だから話せる「ニコニコ動画」開発秘話


想定している以上に人が集まってしまった

MZ
順調にサービスが育っていくなかで、今年2月にサーバに対するDDoS攻撃や、動画データを利用していたYouTubeからのアクセス拒否がほぼ同時に起こるというアクシデントが起きました。あのとき、皆さんはどのように対処されたのでしょうか。
鈴木
エラいことになったと思って、すぐ会議を開いてみんなで対策を考えました。それで、すぐ1週間後に動画投稿サイト「SMILEVIDEO」をオープンしました。
ピザは胃にもたれるので、夜食を釜飯に変えてもらったという鈴木氏。
MZ
当時はその対応の速さに驚いたのですが、自前の動画投稿サイトを立ち上げようという判断はすぐに出たのでしょうか。
鈴木
もともと独自で動画配信サイトを持って、「ニコニコ動画」と一緒に運営しようという話はあったのですが、その矢先でしたね。
MZ
なるほど。YouTubeには頼らずに、動画投稿サイトを持とうというアイデアがすでにあったんですね。
中野
でも想像以上に盛り上がり過ぎちゃって。うちが想定している以上に人が集まっちゃったんですよ。これは(YouTubeに)迷惑をかけているのかなと(笑)。
ひろ
なんか話が来るのかなって思っていたんですけどね。
鈴木
そうですね。でも音沙汰なかったんで。
ひろ
(ぼそりと)渋谷にあるのに。(編集部注:YouTubeの親会社Googleは渋谷にある)
「ニコニコ動画」は、YouTubeなど大量の動画を公開しているサイトの動画データを利用
していたが、YouTubeからアクセス拒否されたため、γサービスでは自前の動画投稿サイト
「SMILEVIDEO」を立ち上げた。AmebaVisionとフォト蔵は今も変わらずに提携関係にある。

天井知らずのアクセス数に YouTubeの偉大さを知る

MZ
成長していたサービスをいったん止めて、再公開してアクセス数が伸びていくのを見たときは、どんなふうに思いましたか?
中野
アクセス数や、ユーザーのリアクションが増えていくのは嬉しかったですけど、実際の現場はといえば、問題を解決したらまた問題、解決するとまた問題で、心の安まる瞬間がなかったですね。
MZ
ニコニコ動画のアクセス数というのは、ずっと右肩上がりなんでしょうか。
中野
右肩上がりといえばそうなんですが、サービスを提供するユーザーの数を制限している現状では、ある程度の頭がそこで決まってしまいますね。
ひろ
サーバー負荷で天井があって、またデータセンター契約してまた(ユーザーが)増えて天井があって…という感じですね。YouTubeさんとやってたころがなつかしいというか(笑)。ずーっと上がってましたから。
中野
あと、YouTube以外に、うちのトラフィック受けられるところないんですね。実質的に。
MZ
それだけニコニコ動画のアクセス数は驚異的だということですね。現在、ユーザーIDは希望者全員に発行せずに、段階的にID取得を開放する形なっています。いつもブログで「開放するくらいなら、もうちょっと既存ユーザーを大事にしてほしい」という意見が出ているようですが。
中野
そうですね。個人的には僕もキモチはわかります。新しい人が入ってくると自分が損をするような気分になるんですよね。
ひろ
でも広告モデルとしていくのであれば、ある程度のユーザー数がいて広告が付いたほうがうまく回って見やすく環境はできるので、そういう過渡期にはあると思いますけどね。今はまだ広告のほうがちゃんと動いてないので。ユーザー数が増えると、トラフィックの負担が大きくなるのでみんなが見づらくなるというだけで、広告のほうがうまく回るようになると、ユーザー数が増える、でトラフィックのほうもお金払えるようになるから快適になるといういい流れになるとは思うんですけどね。
「ニコニコ動画」激動の歴史。
(ニワンゴ・プレスリリースと「開発者ブログ」をもとに編集部が作成)

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「ニコニコ宣言(仮)」について

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/06/24 19:44 https://markezine.jp/article/detail/1314

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