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あの先進企業に密着!第1回「Google」

クライアントを陰から支えるGoogleのMADMEN
― Google広告営業チームインタビュー

「一番のライバルはGoogle」 ~ 広告営業チームの存在価値

 Googleと一緒に新しいことを実現する。テレビCMなどと連動したものはあっても、YouTube単独で大規模なキャンペーンを打つのは、まだどの企業も手探り。そんな中でYouTubeの運営元であるGoogleが、ネクストと一緒になってHOME’S PARTYを実現できたのには「Google広告営業チーム」の存在意義を証明することにもつながった。

 だが、小川氏は「YouTubeの提案はうちにしかできないことですが、お客様から見れば1媒体でしかない。僕らの価値がどこにあるのか、常に迷っているところでもあります」と赤裸々な胸中を語る。

 Google広告営業チームの強みとして、「Googleだからこそ出せるデータ」を持っている点を先に挙げたが、そこも強みでは無くなりつつある。キーワードツールの機能も年々向上しているし、少し前には年間の検索ボリュームを調べられる「Googleトレンド」も公開。皮肉なことに、Google広告営業チームの一番の競合はGoogleのツールになってしまっている。

「僕らは常に追い立てられる立場。常に存在価値を問われている感じがしています。どのメディアでやるか、一番安く費用を抑えるにはどうすればいいのか、というのはお客様の側でも考えられること。それなら、僕らの価値は何なのか。それは、お客様と一緒に考えられるところなのではないでしょうか」(小川氏)

 Webによって広告効果が可視化されたことで、広告主側が判断を下すための材料が増えてきた。そうした状況下で、広告代理店や媒体の営業担当者が広告枠のバイイングやプランニングだけで満足していては存在価値が問われてしまう。広告主・代理店・媒体とがチームで動き、一緒になって考えることが大事なのではないか、というのだ。

世界のどこにも答えがない問題に取り組む

 一緒になって考えるという意味では、Googleがディスプレイ広告や行動ターゲティング型の広告なども主軸の商品にしてきたことで、それぞれをバラバラに展開した方が良いのか、全体でストーリーを組み立てた方が良いのか、顧客企業の戦略にまで踏み込んで考える必要性も生まれてきている。

 しかし、Googleの広告営業チームに寄せられる相談には、答えがないことも多い。世界的に見ても明確な答えが出ていないのなら、失敗のリスクも抱えつつも、顧客企業と一緒になってやっていくしかない。

「顧客企業に聞かれても正直に『分かりません』と答えています。みんなで仮説を立てて、1回やらせてほしいと。トライ&エラーの日々ですよ。確かに大変ですけど、でも、そうしないとわざわざGoogleで働く意味が無いですからね」(小川氏)

特集企画「あの先進企業に密着! 第1回 『Google』」

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この記事の著者

中嶋 嘉祐(ナカジマ ヨシヒロ)

ベンチャー2社で事業責任者として上場に向けて貢献するも、ライブドアショック・リーマンショックで未遂に終わる。現在はフリーの事業立ち上げ屋。副業はライター。現在は、MONOistキャリアフォーラム、MONOist転職の編集業務などを手掛けている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2011/05/16 11:00 https://markezine.jp/article/detail/13585

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