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四家正紀のネオコミュニケーション遊談

消費者が広告を「選ぶ」時代の到来 ネットサービスが広告モデルで儲けるには?


やる気になれば、誰でも参入可能なネットビジネス。海千山千の仕掛け人がインターネットに溢れる中、成功を勝ち取るのはほんの一握り。「ネットビジネス=広告収益によるビジネスモデル」という声が多いですが、本当にいままでどおりの「広告モデル」でよいのか? 古株氏の回答はいかに!?(Vol.1、Vol.2、Vol.4もどうぞ)。

遊談相手
古株均
古株均(こかぶ・ひとし) 株式会社J-Stream取締役副会長
(株)アスキー、ノベル(株)を経て、トランス・コスモス(株)入社。1997年5月Jストリーム設立と同時に取締役副社長に就任。営業と新規事業開発を担当。現在はクロスコ株式会社で代表取締役を務める。

ネットビジネスのモデルは3つしかない

四家
さて、上場以降もおそらくいろんなドラマがあったと思うんですが、ここまででずいぶん時間使ってしまったので、思い切って最近の話に持っていきましょうか。古株さんそっちのほうが楽しそうだし(笑)。
古株
え、ばれた? じゃ、何でも聞いてくださいませ。
四家
さっきの話の続きなんですが、やっぱりブロードバンド化・常時接続化が進んで、ネットの使い方がほほ逆というか「使っていないと損」になって、マーケットが拡大する中で、動画コンテンツまわりで次々と面白いものが出てきたと思うんですよね。
四家
FlashからFLVになって、ストリームになったし、YouTubeなんてとんでもないものが出てきたし、ビジネスモデルではGyaoとか、やっと広告モデルの本命も出てきた。
古株
でた、広告。テレビ局が最も恐れていましたからね。
四家
じゃあ、広告の話行きましょうか。
古株
はい、まずですね。ネットのビジネスとは、基本的に三つしかビジネスモデルは無いです。一つ広告、二つEC、三つ有料コンテンツ販売。以上。
四家
シンプルにこの三つですね。
古株
で、広告ってのはそもそも見てもらってナンボってやつです。これ見てくれる人がいるので、お金頂戴ってヤツです。なので、昔は、ページビューとかやってました。何人の画面に表示したから、見てるはずなんで、お金、くれと。
四家
今でも、バナーはPV保証が多いです。

バナー広告は駅張りのポスター?

古株
そそ。でもそのうち、Webサイトのバナーって、駅張りだということに気がついたわけです。
四家
駅張りポスター。
古株
そう。それも、ちらっとしか見ないの。
四家
まったくそうなんですよね。
古株
Yahoo!のトップページをずーと見てても、変化しないので、クリックするか、なんか検索しないと次の画面に行かない。なので、なので、Googleのいう「価値あるトラフィック」と「価値の無いトラフィック」があって。
四家
というと?
古株
たとえば、なんか探し物があってYahoo!に来て、リンクをクリックする人は、どっかに行きたいわけです。なので、このクリックは価値あるトラフィック。で、目的のページにいって、その中身を見たいわけ。
四家
目的持ってますからね。見たいからクリック。
古株
そそ、駅の改札抜けて、待ち合わせの場所が、見たいページなわけ。
四家
なんとまあ、すごくわりやすい。
古株
待ち合わせ場所に向かうという目的を持って行動してる人にとって、途中見えるものは駅張りのポスターと同じ。でも、車内吊り広告は違う。目的の場所に行く途中、地下鉄とか外見ても何にもないから、必ず見る。
四家
雑誌の広告とか見ますよね。暇だもの。
古株
目的の場所に向かう途中、それ以上やることが無いので、必ず見る、というところが駅貼りと違う。で、この車内吊りをネットでやろうとしてるのが、Gyao。目的のコンテンツを見るために、必ず見せると。
四家
おー。なるほど。
古株
でも、これはテレビと同じでスキップされやすい。ユーザに選択権が無いから。
四家
そうなんですよね。僕も昔インタースティシャル広告とか研究したけどダメっぽかった。記事一つ読むのにこんな広告のアニメ見なきゃいけないのかって。
古株
BackWebとかね。で、車内吊りはどれ見るか選べるし、見ないという選択も許す。この違いは大きいのです。
四家
ああまったくですね。選択の余地があるかないかで大違いなんだ。
古株
だから、いきなり目的のページを開いたら、へんなポップアップが出たりすると、キーッ!ってなるの。
四家
コンテキストがぶった切られていますからね。それじゃねえよと。

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この記事の著者

四家 正紀(シケ マサノリ)

株式会社カレン次世代ビジネスリサーチ室長。インターネット広告の草創期からWebマーケティングに携わり、現在はカレンにて次世代販促コミュニケーションについての研究活動と、ブログマーケティング・ブロガーリレーションズ案件のプロデューサーとして活躍。寄稿、講演多数。 ブログ カレン次世代ビジネスリサーチ室ブログ

著書

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/07/05 11:33 https://markezine.jp/article/detail/1363

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