グローバルBtoBサイトの10のポイント(ポイント4~6)
4. 専門サイトとの連携/XML配信
10のポイントの4つ目は、集客に関わる部分。榛沢氏はこんなグラフを紹介した。
このグラフはアクセス(流入)から問い合わせ(コンバージョン)までの推移について平均値を算出したものだ。アクセスから問い合わせまでに至るまでにユーザーの数は急速に減少していることがわかる。
「BtoBの場合、効率を重視してアクセスの母数は軽視される傾向にあるが、アクセスを集めるところで大きく出遅れると、それ以降の段階で取り返すことはきわめて困難である。アクセスで母数を多く集めているところは減衰しても問い合わせ段階でアクセスの少ないところに逆転されることは滅多にない。つまり、最初の集客の段階で出遅れたときに、後で持ちなおすことは難しいということだ。BtoBでも最初のアクセスがとても大事だということを忘れてはならない」と榛沢氏は語る。
では実際、専門サイトからの流入はどれくらいあるのだろうか。各サイトへのアクセスのきっかけを見てみると、「業界サイト・専門サイトの情報を見て」が最も多く、重要な誘導元となっていることがわかる。
「こういった専門サイトに対して随時情報発信していくことが大事」(榛沢氏)
さらに製品・サービス分野別の専門サイトの閲覧率を見てみると、全体的に「nikkei BP」が最も多い。FA(制御機器)では、最も閲覧率が高い専門サイトに「ミスミ」というECサイトがランクインしている。必ずしもECサイトで購入しているとは限らないが、業界によってはECサイトも情報発信をする場として有効であるようだ。
5. 探しやすさ(サイト内検索は最後の手段)
6. オプション、カスタマイズ品、関連製品のレコメンデーション
先に紹介したサイトの問題点で、「旧製品や代替品の情報が少ない」と並んで不満点の1位となっていたのが「情報の分類がわかりにくい」だ。これを解消するためにサイト内検索という手段を安易に採ってしまうのは得策ではないと榛沢氏は指摘。その理由として、以下の点を挙げた。
- 部分一致だと大量の検索結果が表示され、選択できない。
- キーワードより型番検索の方が有効な場合が多いが、正しく型番を入力できないことが多い。(正確な型番を入力できない/枝番や記号(ハイフンなど)の違いのため目的のデータをヒットできない)
- 画像付きの検索結果を表示させるサービスでもあるが、部品のように見かけだけでは区別が付かない製品にはあまり有効でない。