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BtoB企業が陥りがちなWebサイト構築の罠
BtoB企業こそ大切にすべきグローバルWebの攻略法とは

グローバルBtoBサイトの10のポイント(ポイント1~3)

 榛沢氏が挙げるBtoBサイトの10のポイントは以下の通りだ。

  1. 国により異なる製品情報との連携
  2. スペック情報の確実な格納
  3. 生産終了品と相当品との連携
  4. 専門サイトとの連携/XML配信
  5. 探しやすさ(サイト内検索は最後の手段)
  6. オプション、カスタマイズ品、関連製品のレコメンデーション
  7. CRM/Salesforce.comとの連携
  8. 会員管理との連携
  9. 会員への誘導
  10. 多言語対応(現地の言葉のWebサイト)

 では順に内容を見ていこう。

1. 国により異なる製品情報との連携
2. スペック情報の確実な格納
3. 生産終了品と相当品(後継製品/現行品)との連携

 ポイントの1~3は製品情報をいかに整備するかに関わるポイントだ。なぜこれらが重要なのか。その根拠となるデータを紹介していく。

 以下の表はBtoBサイトのニーズ充足度をランク付けしたものだ。ニーズ充足度とは、ターゲットに占める、当サイトにアクセスし、かつ情報ニーズが充足された人の割合のこと。(参照:ニーズ充足度

講演資料より掲載(以下、同)
講演資料より掲載(以下、同)

 このランキングは2011年のものだが、オムロンは5年連続1位となっている。上位にはFA(制御機器等)のサイトが並んでいるのが特徴だ。「上位企業は早くから相当品・生産終了品に関するニーズが高いと気付いて、取り組んできた会社。ニーズ充足度と購入検討率とは正の高い比例関係にある」と榛沢氏は解説した。

 次いで紹介したグラフはニーズ充足度と購入検討率の関係を表したもの。「BtoB企業ではWebサイトのニーズ充足度が軽視されがちだが、ニーズ充足度をどう上げていくかを考えることが、購入検討率を高めていくことにつながるということがデータでしっかりと現れている」(榛沢氏)

 アクセス目的の内訳を見てみると、最も多いのは購入検討段階における「導入の参考」であり、アクセス目的の半数を占めている。

 (導入検討段階)企画の立案+導入の参考=25.6%+48.4%

 (購入・導入後)導入済み製品について調べる=35.9%

 一方、購入・導入後も35.9%と意外と多く占めており、新たな製品の導入検討へ繋がる閲覧行動に結びつくことが読み取れる。

 けれども、サイトの問題点において「旧製品や代替品の情報が少ない」という点が挙げられており、なかなか企業側が対処できない問題だという。その理由を榛沢氏は次のようなメーカーとユーザーの思惑のギャップによるものだと分析した。

  • メーカー側…新製品を売りたい/売れない製品の情報をいつまでも公開しておきたくない、など。
  • ユーザー側…旧製品が図面に組み込まれている(部品など)製品探索のため、すでに特性を把握している/検証済み/利用実績がある、など。

 ちなみに、生産・販売終了品/旧製品情報に対するニーズについて自由回答を求めたところ、以下のような意見が挙がったそう。サイト改善にぜひ役立てたいところだ。

自由意見
  • 製造中止品の代替品およびマニュアル類を閲覧したい(電子部品・材料)
  • サポートがある期間は継続して載せて欲しい(情報システム)
  • 廃止/保守品種の情報検索ができるようにしてほしい(電子部品・材料)
  • 代替品表示を徹底して欲しい(電子部品・材料)
  • ある製品の旧タイプ/次タイプなど時系列での特定商品の流れを知りたい(印刷用機器・資材)
  • 旧製品の検索がしにくく、現行品との互換がわかりにくい(計測機器)

次のページ
グローバルBtoBサイトの10のポイント(ポイント4~6)

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

1983年生まれ。成蹊大学経済学部卒業。大学卒業後、大手IT企業にてレンタルサーバーサービスのマーケティングを担当。その後、モバイル系ベンチャーにてマーケティング・プロダクトマネージャーを務める傍ら、ライター業を開始。旅行関連企業のソーシャルメディアマーケターを経て、2011年1月Writing&a...

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2011/08/18 17:22 https://markezine.jp/article/detail/14233

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