MarkeZine Dayは、翔泳社主催のオンラインマーケター向けカンファレンス。2011年度では5回目となる今回のテーマは、ソーシャルメディア&スマートフォン活用の最新事例。全14セッションで、事業会社の事例から動画、広告運用、アクセス解析などの実務テクニックまで、本テーマを網羅する。
A会場最初のセッションには、株式会社良品計画 WEB事業部 WEB製作担当(兼)コミュニティー担当 課長の川名常海氏が登壇。「無印良品のソーシャルコマース活用について」と題し、今年8月に立ち上げたばかりの、ソーシャルコマースサイト「my MUJI」の事例を紹介した。
「my MUJI」は、ユーザー同士がコミュニケーションの場として設置された。開始から2ヵ月ということもあり、まずは会話の活性化を課題とし、取り組んでいるという。累計でユーザーは数千人規模、1人のアクションから、ソーシャルメディア上の友人6~7人が無印良品に対し何らかの気づきを得ている状況だ。1人で100近いコメントをつける場合もあるという。
「my MUJI」のマーケティング戦略は3つ。1つ目は、ユーザーのソーシャルメディア上の人間関係を持ち込んでもらうこと。2つ目は、無印良品のアイテムへのリアルな評価を得ること。3つ目は、無印良品に関する情報を、ユーザーが積極的に探しに行かずとも自然に流れ込む環境を作ることである。
目標設定となると、どうしても「商品購入」というコンバージョンを設定しがちだが、川名氏は「それは結果的に起きる現象」だとする。現段階では、あくまでCtoCの場の提供を最優先にしているのだ。その背景には、海外含め約500あるリアル店舗でのコミュニケーションを重要視していることがある。
来たる11月に、ユーザーが無印良品の棚を作ることができる、ゲーム要素の強いサービスをリリース予定。現在、「my MUJI」自体はスマホ未対応だが、ゲームサービスはスマホをベースに開発中とのことだ。
本カンファレンス「MarkeZine Day 2011 東京」では、ソーシャルメディア&スマートフォン活用におけるより具体的な実務ノウハウを、午後のセッションで展開していく。
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