つねに「メリット」と「機能」をペアで考える習慣を
考えて欲しい、そもそも商品は何のために生まれ、世の中に出されるのか。それは、商品を使う人の問題を解決したり、希望をかなえるためである。不安や不便の<不>を取り去ったり、グッドをベターに、ベターをベストにするために開発される。
そして、商品に備えられた機能はそれぞれ問題解決の役割が与えられている。機能が発揮されることで、商品を使う人はメリットを享受する。それこそが商品が必要とされる理由になるのだ。人が本当に欲しいのは、商品ではなくメリットである。ここ大事ね。
その意味で、コピーを考えるときは商品の機能や特徴ではなく、メリットを語るというイメージを持ってほしい。機能や特徴は、メリットを証明するための証拠だと考える。メリットが主役、機能や特徴は脇役。そして、常にこれら2つをペアとして捉える。
コピーを考えるとき、<ヒューンって感じで画面が現れる、その秘密はA4チップを採用しているから>とか、<A4チップを採用、だから画面もヒューンって感じ!>という風に、メリットとそれをもたらす理由(機能・特徴)がひとつになったセンテンスをイメージしておくといい。
開発者は教えてくれない! 常識と想像力を使って、メリットをリストアップ
そこではじめにするべきことは、次のようにメリットのリストを作ることだ。
| 機能または特徴 | メリット |
|---|---|
| 10色のカラーバリエーション | 好きなカラーが選べる |
| サイズは14センチ×8センチ |
|
| 側面にラバー素材 | 持っても手が滑らない、落としにくい |
メリットは、例のように簡単に気づくものもあれば、実際に使ってみないと実感しにくいものもある。昔、僕がプリンタのコピーを担当していたときのこと、商品のオリエン資料はエンジニアが書いたものだろう、概要の他は機能やスペックが並んでいるだけ。メリットを尋ねると「そっちで考えてください」と言われて、「ぐぬぬ」となったことがよくあった。
エンジニアにしてみれば、前の機種よりも、より速くとか、より低コストにするとか、設定されたテーマに専念して開発していたのだろうから、使った時のメリットまで想像が行き届かなかったのは無理もない。このように、開発者に聞いてもメリットが出てこないこともよくあるので、よく調べて実際に商品を体験した上で、常識と想像力であなたが解決しなくてはいけない。
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