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女子ウケするソーシャルゲームデザインのコツ

国境を超える「カワイイ!」の作り方 中国スタッフと作った、Flashアニメーションの成功事例を紹介


絵で伝え、言葉は最小限に Flashアニメーション作成例in北京

 それでは、「もっとサンシャイン牧場」のFlashを例に、実際に北京スタッフと共同開発した時の制作フローについてご説明します。

 ここでは動的にお見せできないので、アニメーションのカワイさを100%お伝えできないのが残念ですが、ぜひゲームをプレイしてみてください。他社に引けを取らない「カワイイ!」を実現できている自信があります。

 フローは以下のとおりです。

  1. 私が絵コンテを描く(秒数や動きのイメージは補足で記入)
  2. 使用するキャラクターのスタイルシートとともに北京へ送る
  3. 北京側でFlashデータを作成
  4. 何度かチェックと修正を重ね、データを引き取る
  5. 私の方で表情や動きを微調整して完成
実際に北京へ送った絵コンテ

 上の画像はちょうど1の作業にあたる部分です。ご覧いただくと、絵だけで大体の流れがイメージできるかと思います。このように相手が中国人の場合は、できるだけ絵だけで伝わるものを描くように心掛けています。

 あくまで、言葉は補足です。現地には意外と英語が分からないスタッフも多いので、最低限の情報だけ分かりやすく伝えるようにしています。私はこのチームにおいて、UIなど一部のリソースは作成したものの、すべてのデザインを監修する立場にありました。そのため、このようにドラフトだけを送り、アニメーションは北京のデザイナーに組んでもらうというやり取りが最も多かったです。

北京のデザイナーが作成したFlash

 そして、先程の絵コンテを元に向こうで作成してもらったのがこのFlashです。絵コンテが分かりやすいほど、かけ離れたものは上がってきませんが、やはり伝わらない部分はありますので、そこは根気強く粘るしかありません。

 Flashの難しい部分は、限られた秒数の中で、いかに効果的に「カワイイ!」を表現するかにあります。だらだらと長く見せられてもユーザーが離脱してしまうので、スピーディーに期待感をあおるムービーが理想的です。

 しかし前述したように、そうした「カワイイ!」の微妙なニュアンスを、無駄のない動きで完璧に表現してもらうのは至難の業です。そこで、私はある程度のところでデータを引き取り、最後に自分が微調整するようにしていました。

次のページ
根付いていない「ゆるカワイイ」をどう共有する? 北京における苦戦

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この記事の著者

村上 咲(ムラカミ サキ)

Rekoo Japan株式会社 クリエイティブチーム マネージャー。
1986年生まれ。奈良県出身。京都市立芸術大学 総合芸術学科卒業。
オンラインゲーム会社で3Dデザイナーの経験を経て、現在Rekoo Japanでソーシャルゲームのデザイン開発に従事。2Dイラスト、UI、Flashまで、プラットフォームを問わ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/05/22 10:13 https://markezine.jp/article/detail/15534

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