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ソーシャルメディア販促のススメ

ソーシャル販促、Twitter&Facebookの活用事例 ハンズ、無印、ルミネからいいトコ取りっ!!


Facebookによる実践的手法 3タイプに分類できるFコマース

 FacebookでのECサイト連動はFコマースと呼ばれる。Eコマース(Electronic commerce)ならぬ、Fコマース(Facebook commerce)というわけだ。Fコマースには、以下3つのタイプがある。

  • Facebook内販売型
  • ECサイト連携型
  • 実店舗販売型

Facebook内販売型

 Facebook内販売型とは、Facebook内にショップを開設し、商品紹介や買い物かご、決済など、販売に必要な機能を全てFacebook上で実現する形態のことだ。Facebook内で決済まででき、画面遷移が少ないので、コンバージョンレートが高くなる。Facebook上で販売機能を実装するためのサービスは、「ソーシャルゲートウェイ」など様々なものが用意されている。

1-800-Flowers.com | Facebook
https://www.facebook.com/1800flowers

 生花大手小売の1-800-Flowers.comは、このFacebook内販売型を採用している。Facebookでは友達の誕生日が確認できるため、バースデイプレゼントとして相性のいい花のギフトが送れるこのサービスは高い人気を集めている。

ECサイト連携型

 ECサイト連携型とは、FacebookページとECサイトを連携させる形態のことだ。この場合、実際の商品の販売は、ECサイトで行うことになる。これを実現するためには、Facebookコネクトやソーシャルプラグインが必要になる。

 連携することで、Facebookの友達が何を買ったのか、何を共有したか、好みに合う商品は何かなどの情報を入手することができる。つまり、外部のECサイトでもFacebookの情報を利用できるようにすることで、顧客とのFacebookでの関係性を販売のために利用できるというわけだ。

The Levi's® Friends Store
http://store.levi.com/

 Levi’sのECサイト「FRIENDS STORE」では、Levi’sの商品に「いいね!」したFacebook上の友人が、ECサイト上でも確認できるようになっている。「いいね!」が多いほど人気商品であり、友達の「いいね!」はFacebook上で共有される上、ECサイト上でも「いいね!」したことがわかるようになっているため、ユーザーの購入意欲を刺激する。

実店舗販売型

 最後の実店舗販売型は、主にFacebookでのキャンペーンと連動し、販売自体は実店舗で行う仕組みのことだ。有楽町ルミネに直接押せるリアル「いいね!」ボタンが設置されたことがある。押された「いいね!」の回数は、ルミネ有楽町公式Facebookページの「Otona?スタイルを選ぼう!」で集計され、総数として反映されるという仕組みが取られていた(現在は終了)。

ルミネ有楽町店 | Facebook
https://www.facebook.com/lumine.yurakucho
ルミネ有楽町店のソーシャルメディア活用についての過去記事もご参照ください。
ルミネ有楽町店のソーシャルメディア担当者に聞く、ソーシャルメディアでファンを囲い込むO2Oの新しいプロモーションの形

 それぞれの特徴を比較すると、以下のようになる。

  • Facebook内販売型……アプリやサービスを利用すれば比較的容易に導入でき、Facebookの外に出ないまま決済までできるため、コンバージョンレートは高くなる。
  • ECサイト連動型……サイトの作り込みが必要だが、うまくすれば多くのユーザーの参加が見込める。
  • 実店舗販売型……コストは多少かかるが、大きな仕掛けゆえにまだ例も少なく、取り組むと注目を集めるだろう。

動画を活用するという選択肢

 YouTubeやUstreamなどの動画共有サービスでは、デパートの実演販売や通販番組に近い使い方ができる。商品・サービスなどに関するテキストや写真などでは伝えきれない詳細な情報を、視覚的・聴覚的・詳細に伝えることができるのだ。

 動画の内容には、商品の機能や耐久性などを伝える「プロダクトビデオ」、商品使い方などを説明する「カスタマーサービスビデオ」、消費者が顔出しをして購入した商品の感想をコメントする「ハウルビデオ」などがある。CMやプロモーションビデオをYouTubeで公式チャンネルを作り、公開するケースが多い。

 なお、このような情報はFacebookページにまとめると情報が一元化できておすすめだ。「Facebook for Pages」というアプリを使ってFacebookのメニューに追加すると良いだろう。

 次回は実店舗への集客をお届けする。

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この記事の著者

高橋 暁子(タカハシ アキコ)

ITジャーナリスト、情報リテラシーアドバイザー。
SNSなどのウェブサービス、子どもの携帯電話利用をはじめとした情報モラル教育、ネット規制、電子書籍などに詳しい。インタビューや取材も得意としている。元小学校教員であり、昨今の教育問題にも詳しい。
本や記事の執筆の他、携帯電話やSNSなどをテーマに講演、セミナー、監修、アドバイザーなども手がける。
著作に「Facebook+Twitter 販促の教科書 」「Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本」「Facebookで就活に成功する本」「仕事を成功に導くFacebook活用術」などのFacebook・Twitter関連本、「電子書籍リーダーをビジネスで使う本」「電子書籍の可能性と課題がよーくわかる本」などの電子書籍関連本、「子どもにケータイもたせていいですか?」などの情報リテラシー本、「仕事ができる・広がる! はじめてのLinkedIn」などのLinkedIn本、「ミクシィをやめる前に読む本」などがある。

・連絡先:aki-akatsuki@nifty.com
・公式サイト:http://akiakatsuki.com/

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/11 10:10 https://markezine.jp/article/detail/15542

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