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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

ノンクリエイターのためのWebコピーライティング講座

「認知度」を無視したら傑作コピーも墓場行き!
段階別アプローチセオリー伝授します


世の中の商品の大半がコレ! 「知られていない段階」のアプローチ

第3,4段階⇒問題可決策として商品を示す

 <第3段階:商品の機能は必要としているが、あなたの商品のことは知らない>と次の<第4段階:商品の必要性は感じているが、あなたの商品がそれを満たすことには気づいていない>では難易度はさらに上昇。やっかいなことに世の中にある大抵の商品はこの段階に集中している。しかも2つの段階の違いが微妙なので区別しにくい。アプローチも似ている。だから、同じように捉えてもさしつかえないだろう。

 そこで、<商品の価値(機能や特徴から生まれる)は必要としているが、あなたの商品にその価値があることは知らない>とまとめる。ニーズは自覚しているが、それを満たす商品が何かが分からない、知らないという状況だ。

 この間、口内炎になったみたいなので、「口内炎」「薬」と検索したわたくしみたいな状態、といったらお分かりいただけるだろうか。この段階のアプローチは、問題可決策として商品を示す表現だ。

・そのタブレットのディスプレイは、驚くほど鮮やか?
・写真やビデオを美しく見たいなら、Retinaディスプレイ。

第5段階⇒商品のカテゴリーやコンセプトを示して、見込み客を選ぶ

 <第5段階:商品をまったく知らない、欲しいと思わない、機能の必要性も感じていない>ではさらにハードルは上がる。ここでは商品の正体(市場のカテゴリーやコンセプト)を示して、見込み客を選ぶアプローチがフィットする。

 以前、担当したあるサービスはこれまでにない新しいものだったので、このアプローチを使った。メインのキャッチフレーズで「これからの◯◯は◯◯で」とコンセプトを、サブで「◯◯◯? いいえ、全く新しい◯◯サービスです」と、誤解されやすい既存のサービスを引き合いに出して、新しいカテゴリーであることを示した

 表現としては、iPadが登場したときのフレーズが参考になるだろう。前回で述べたように、コンセプトや価値、特徴を濃縮還元した表現や他のカテゴリーとの違いを強調する方法だ。

・ノートブックよりずっと使いやすく、スマートフォンよりずっと高機能。
・魔法のような革新的なデバイス。
・もうネットブックで我慢しなくていい。

まとめ:認知度を無視したコピーに効果なし

 以上のように商品には認知度があり、キャッチフレーズはその段階にふさわしい表現が必要だ。ある段階で効果的な表現でも違う段階では効かない。商品のライフサイクルと同様に認知度によって受け手である消費者の関心は変わる。そこを無視した身のほど知らずなコピーには、効果なしという哀しい運命が待っているのである。

ノンクリエイターのWebコピーライティングに役立つ1冊

●みんなに好かれようとして、みんなに嫌われる。(勝つ広告のぜんぶ) 仲畑貴志/宣伝会議

広告づくりついて、82のヒントやアドバイスが紹介されています。実践的な表現テクニックも、ここに載っている基本姿勢や真理を分かった上で使うと効果も大きくなります。もちろんコピーライティングの心がけもつまっています。エッセイ風に書かれてあるので読みやすく、なおかつ奥深さも得られますよ。

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この記事の著者

有田 憲史(アリタ ケンジ)

 コピーライター(キャリア24年)。主な仕事は広告や販促ツール、Webサイト、IRツール、ダイレクトマーケティングの企画やコピー。時々マーケティングプランナーも。その他さまざまな仕事もこなしており、ネット通信講座のコピーライティングの講師、マーケティングコンサルタントやゴーストライターの経験も。これまで担当した業界は電機メーカー、IT、不動産、自動車メーカー、健康食品、流通、食品など。

●ブログ「コピーライターが思わず ! となったコピー。」
●Twitter:ありけん@arikenunited

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/06/27 17:38 https://markezine.jp/article/detail/15681

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