知らなかったではすまされない、検索エンジンスパムとは
検索エンジンは、ユーザーが必要とする情報や検索したキーワードにもっとも近い検索結果を提供することが仕事です。このような検索エンジンの仕事を妨害し、順位操作を目的とする不正行為を行うことを、「スパム」または「スパム行為」と言います。
Googleはスパムについて、下記のように記述しています。
何も書いてないページ、検索キーワードとまったく関係のないページ、読んでも意味のわからないページなど。これらがスパムです。「スパム」や「ウェブスパム」という言葉は、検索結果を不正な方法で操作しようとするウェブマスターによって作成されたコンテンツを意味します。(「Googleウェブマスターツール ヘルプ」より抜粋)
検索順位を上げることにより、多くのトラフィックや売り上げ増加が見込める、そのために他人の迷惑を顧みずに「ずるい手」を使う人々がたくさん出てくるのは必然です。しかし、価値のない、低品質なコンテンツばかりが検索上位を占めることは、検索エンジンから見ればサービス品質の低下につながりますし、ユーザーも自分が欲しい情報が探せない検索サービスなど使いません。
Googleは、検索エンジンを騙すためのテクニックを駆使する、通称「ブラックハットSEO」を排除するためにガイドラインを設けています。そのルールに違反するサイトの検索順位を低下させたり、悪質な場合はサイト全体を丸ごとインデックスから削除する(つまり検索結果に全く表示されない)などの厳しい措置を講じています。
本稿では、多くの人が違反しやすい、そして問題になることが多い「品質に関するガイドライン」の中から、特に初心者に知っておいていただきたい以下の4つのスパム行為を取り上げ、解説します。
- 隠しテキストと隠しリンク
- キーワードの乱用
- ペイドリンク
- 過剰な相互リンク
初心者が間違えやすいスパム行為1:隠しテキストと隠しリンク
ユーザーには見せない、検索エンジンにだけ見せるテキストを「隠しテキスト」、リンクを「隠しリンク」と言い、これはスパム行為と見なされます。特定のキーワードを埋め込むため、特定のページへリンクスコアを渡すためなどに使われるケースが多いです。
隠しテキスト・隠しリンクは、ユーザーはブラウザを通して、検索エンジンはHTMLソースとしてWebサイトを閲覧するという、技術的な仕組みから可能になります。具体的には、以下のような方法があります。
- 背景色と同じ色の文字を記入する
- 画像をテキスト上に被せてテキストを隠す
- CSSを使ってテキストを画面サイズの外側に隠す
悪意がなくても、コーディングミスによる隠しテキストや画像のalt属性の記入ミス、間違ったCSSの使用なども隠しテキストや隠しリンクとして見なされる可能性がありますので、注意が必要です。