ソーシャルメディアマーケティングとは
そもそも、ソーシャルメディア・マーケティングとは何でしょうか。単純に言うと、ソーシャルメディアの中でより多くの露出を得ることを目的とした行為全般を指します。
しかし、ソーシャルメディアは基本的に友人同士が交流する場です。企業等のビジネスアカウントは、歓迎されない存在なのです。友人の情報は、たとえその日に食べたランチでも、ユーザーにとって価値があります。ランチはあくまで話題のきっかけであり、その先にその友人との交流があるからです。TwitterでもFacebookでも、企業の情報も友人たちの情報と並んで出てくる仕組みとなっているため、特別なことがなければ注目されないのです。
企業がソーシャルメディアにおいてユーザーに受け入れられるためには、ユーザーに求められる情報を出す必要があります。ユーザーに喜ばれる内容であれば受け入れられるだけでなく、他人にお勧めしたい内容なら、自ら周囲に宣伝してくれることまであるのです。
ユーザーは一般的に、「有益な情報」を求めて企業のビジネスアカウントをフォロー、「いいね!」する傾向にあります。つまり、無料・セール・プレゼント等のお得情報、Facebook・Twitter等ソーシャルメディア限定情報、商品の最新情報等有益な情報等を出すと、ユーザーに受け入れられるでしょう。その他、専門分野の最新情報や、エンターテイメント情報等を発信することもお勧めです。
トリプルメディアの理解あってこそのソーシャルメディア活用
ソーシャルメディアの使い方を見る前に、重要な点をおさえておきましょう。
皆さんは、トリプルメディアをご存じでしょうか。トリプルメディアとは、オウンドメディア、アーンドメディア、ペイドメディアの3つを指します。
オウンドメディア(Owned media)
Ownとは所有するの意味。つまり、自分で所有するメディアのこと。企業が運営する自社サイト、店頭・SPツール・営業マンなども該当する。
アーンドメディア(Earned media)
Earnとは名声や評判などを得る意味。つまり、評判を得るメディアのこと。ソーシャルメディアを使ったクチコミの拡散などはこれに該当する。
ペイドメディア(Paid media)
費用を払って広告するメディアのこと。従来型のマス媒体の広告枠、アフィリエイト広告や検索連動型広告などもこれに該当する。
この連載では、ソーシャルメディア、つまりアーンドメディアを中心に取り上げています。しかし、実際の販促・マーケティングはそれだけでは十分な効果は期待できません。ビジネスの最終目的は、ユーザーに自社商品・サービス等の購入・発注等をしてもらうことです。そのためには、トリプルメディアを全てうまく活用する必要があるのです。
ペイドメディアは、認知度を高めたり、関心を喚起するために使われます。ソーシャルメディアは認知度を拡大したり、好感度を高めたり、共感させたり、関係性を保ったり、改善したりするために使われます。ペイドメディアとソーシャルメディアから最終的にオウンドメディアに導くことで、ビジネスにつなげるというわけです。
オウンドメディアでは、自社はどんな会社なのか、信頼できる会社かということを伝える必要があります。そして、購入・発注したいと考えるユーザーに向けて、自社の商品やサービスの詳細を伝える必要があります。実際に購入・発注する場合はどうすればいいのかまで伝えることで、ペイドメディア、アーンドメディアでの活動が、実際の発注や購入に効果的に結びついていきます。