戦略は「地図」ではなく「コンパス」で描く
コンセプトダイアグラムに小さな目標が描けたら、ゴールに影響しやすい順序を考え改善する方法を探っていきます。それぞれの指標を改善するために必要なのは、コンテンツの内容なのか、集客手法なのか、はたまたゴールへの導線なのか、優先順位をつけながら考え、改善のためのマイルストンを設定します。
ここで重要なのは、あまり先まで細かく設定しないことです。オウンドメディアはまだまだ完成された運営手法は存在しません。その時々で様々な考え方や手法が登場します。それを事前に予測することは非常に難しいでしょう。
そのために、描いたコンセプトダイアグラムは、方向性を確認するための「コンパス」としてご利用になることをお薦めします。細かな戦略設計に時間をかけて行うことも時に重要ですが、作り込んだ「地図」にしてしまうと身動きが取れなくなってしまうこともあります。
描いた戦略の具体的な改善方法に困ったら、制作会社に相談するのもよいと思います。明確な目標が設定されていると、制作会社も改善施策が実行しやすくなるはずです。そして、実行した施策の結果について可能な限り制作側と共有されることをお薦めします。
制作側のもつジレンマとして、戦略に基づいて実行した施策が、その後どのような成果をもたらしたかを知る術があまりありません。結果をフィードバックし、さらなる改善プロセスを制作側と一緒になって進めることで、オウンドメディアは確実に育っていくはずです。
- 小さな目標から、優先順位を考え戦略を作っていく
- 戦略は「地図」ではなく「コンパス」の粒度で作成する
- 改善施策の結果は制作者と共有し、一緒に改善プロセスを作り上げる
次回はオウンドメディアの運用体制について
今回は、目標設定の手法である「コンセプトダイアグラム」を中心にご紹介しました。個人的には現在のサイトについて、目標も含めてわかっているつもりでしたが、改めてコンセプトダイアグラムを作成してみるといろいろと新しい気づきもありました。新しい気づきは、新たな打ち手になります。是非一度作成してみてください。
次回はオウンドメディアを継続的に運営するにあたって求められる、スキルとメンバーについて」解説していきます。
- オウンドメディアの成功には、柔軟な目標設定が重要
- 大きな目標と小さな目標で論理的に考える
- 小さな目標はユーザ視点を可視化するコンセプトダイアグラム
- 戦略は地図ではなく、コンパスの粒度で設定する