鹿島は、タブレット型GPS端末を利用し、ダンプ等の運搬車両の位置をリアルタイムに把握して交通状況に応じたルート変更指示や落下物発見等の緊急通報などの双方向連絡が可能な「スマートG-safe」を開発。宮城県で実施中の石巻ブロック災害廃棄物処理業務で稼働中の60台のダンプに同システムを搭載。
石巻市では、震災による鉄道の運休が今も続いており、通勤車両が増加し、市内の幹線道路は朝夕に激しい渋滞が発生。復旧・復興関連の工事車両も多い。また道路復旧工事も津波被災エリア全体で計画されており、不定期かつ不確定な場所で通行止めや通行規制が実施され、がれき処理に関わる大量の運搬車両が、指定された経路のみを走行し続けると、渋滞を更に悪化させてしまう懸念があった。
そこで、主要交差点での交通状況やがれき運搬車両の位置を現場事務所内の運行管理室でリアルタイムに把握し、交通渋滞や交通規制に応じてフレキシブルに運搬ルートや積み込み場の変更をドライバーに指示する「スマートG-safe」を開発し、導入に至った。
本システムは、車両に搭載したタブレット型GPS端末により車両位置をリアルタイムでGPS測位を行い、その位置情報や積荷情報等を工事事務所の運行管理室に自動送信し、地図画面に一元管理できるシステム。また、ドライバーから簡単な操作で「渋滞」「落下物」「交通規制」「浸水」などの位置情報を運行管理室に集約でき、その情報をリアルタイムに全ての車両の端末の地図に表示。これらの道路・交通情報をリアルタイムにドライバーと共有した、ドライバーと運行管理室が緊密に連携できるシステムとしては日本で初めて。
【関連記事】
・タブレット型端末、52%の企業が導入に積極的 最多理由はペーパーレス化によるコスト削減
・タブレット・電子書籍リーダーのクチコミの中心は「iPad」【ソーシャルで見るタブレット市場の現状】
・タブレット利用が進む米国、ユーザーはPCより「スマホ」に近いと認識、さらに未来への期待も【電通総研調査】
・タブレット型端末導入、積極的な企業が67%【GfKジャパン調査】
・博報堂DY、タブレット端末を使った営業・接客支援ツール「スマートセールス」を開発