SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

LABO

データサイエンティストの育成を待てない企業の切り札「Knowledge Prosess Outsourcing(KPO)」を成功させる3つのポイント


ポイント3:「プロジェクトチームの編成」

 最後のポイントは「プロジェクトチームの編成」である。KPOの守備範囲は市場調査から戦略、戦術の立案、施策の実行、効果検証まで多岐にわたる。そのすべてをKPOベンダーに丸投げするのは現実的ではない。ゴールに到達するために、まず関連する部門から、エキスパートを部門横断的にチームメンバーとして選任しプロジェクトチームを編成するのが理想的である。

 ここで注意したいのは、「調査しました。分析しました、施策に落とし込みました、だけど現場で施策を実行できません」という最悪のケースを回避するために、施策を企画、立案する部門と、施策を実行する部門の担当者を必ずプロジェクトメンバーに加え、両者のコミュニケーションを密にする工夫をすべきである。もちろん、施策実行のためには既存システムの改修が必要な場合が多いので、情報システム部門のエキスパートの参加も必要不可欠である。また、この段階でKPOベンダーのプロジェクト内での役割を明確にし、できればその役割をドキュメントに落とし込んで双方の合意を得ておくことが理想的である。

分析力を競争力へ、競争力を収益へ

 以上で本連載は終了するが、ほんの一部でも、読者の皆様の企業におけるビジネス推進、拡大のお役に立つヒントになれば幸いである。

 最後に、日本においてデータサイエンティストという職種の重要性と価値が広く認識され、KPOが国内に広く普及し、「分析力を競争力へ、競争力を収益へ」導くことで、グローバルで日本企業のプレゼンスを上げ、結果、日本の国力再生が図られることを切に願い、本連載を締めくくりたいと思う。ご拝読ありがとうございました。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
LABO連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

河野 洋一(カワノ ヨウイチ)

トランスコスモス株式会社 常務執行役員 兼 トランスコスモス・アナリティクス 代表取締役社長

2003年トランスコスモス入社、2004年同社、執行役員、2009年同社、常務執行役員(現任)。入社以来、コンタクトセンターとWeb/ECを顧客接点としたダイレクトマーケティング関連サービスの開発とデリバリに従事。2008年にトランスコスモス・アナリティクスの前身となる「MCM分析サービス部」をトランスコスモス内に立上げ、トランスコスモス...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2012/10/19 11:51 https://markezine.jp/article/detail/16518

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング