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データサイエンティストの育成を待てない企業の切り札「Knowledge Prosess Outsourcing(KPO)」を成功させる3つのポイント


 深刻なデータサイエンティストの不足を解消するには人材育成も欠かせません。しかし、それを待てない企業の切り札となるのが「Knowledge Process Outsourcing(KPO)」。最終回は、企業のコア業務をアウトソーシングするKPOの3つのポイントを、トランスコスモス・アナリティクス社長河野洋一氏が解説します。

企業内のコア業務をアウトソーシングする「KPO」

 ドラッカーはその著作『ネクストソサエティで、「トップマネージメント以外は全てアウトソーシングできる」と断言している。いわゆるBusiness Process Outsourcing(BPO)は役務提供型業務委託であり、主に企業内のノンコア業務を、より人件費の安い、国内のニアショアあるいは海外のオフショアの拠点に移管、集約し、移管の際に業務プロセスの徹底的な見直しと改善を行うことで大幅なコスト削減を図ると同時に、固定費の変動費化を行う事をゴールとしたアウトソーシングサービスの総称である。

 対して、Knowledge Process Outsourcing(KPO)は知的業務委託であり、主に企業内のコア業務である、市場調査、戦略(あるいは新商品、新サービス)の企画立案、戦術(販促等)の企画立案、戦術の施策への落とし込等のみのマーケティングプロセスを担う。業界、業種の専門知識を持ったデータサイエンティストが、マーケティングリサーチ(市場調査)、顧客分析、購買履歴分析等を行い、データという「事実」に基づき、戦略あるいは戦術の仮説導出、施策立案、KPIの設定等を支援し、競合に対する競争優位の確保をゴールとしたアウトソーシングサービスの総称である。

いまだ黎明期にある日本のKPO市場

 KPO市場はグローバルで2012年現在、約8,800億円、2014年には約1兆3,600億円まで拡大すると推計されており、欧米系の企業がインドのKPOベンダーに発注するケースが市場の70%を占めている。既に欧米ではKPOは一般的な経営手法のひとつとなっているが、日本のKPO市場はマーケティングリサーチ(調査)を除くと2012年現在、いまだ300億円程度であり日本のKPO市場は黎明期にあると言える。

 しかしながら、前回述べた本格的なビッグデータ時代の到来を受け、日本国内においても深刻なデータサイエンティスト不足が見込まれることから、今後、日本のKPO市場は急速に拡大していくと考えられている。

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この記事の著者

河野 洋一(カワノ ヨウイチ)

トランスコスモス株式会社 常務執行役員 兼 トランスコスモス・アナリティクス 代表取締役社長2003年トランスコスモス入社、2004年同社、執行役員、2009年同社、常務執行役員(現任)。入社以来、コンタクトセンターとWeb/ECを顧客接点としたダイレクトマーケティング関連サービスの開発とデリバリに従事。2008年にトランスコスモス・アナリティクスの前身となる「MCM分析サービス部」をトランスコスモス内に立上げ、トランスコスモ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/19 11:51 https://markezine.jp/article/detail/16518

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