重視する指標、予算の立て方は?
Q. 投稿する回数や時間帯は決めていますか?
安武:カップヌードルの場合、9月18日のバースデーまでは1日に1回投稿していて、それからは週3回を基本にしています。とはいえ、お伝えしたい情報が豊富なので、しばらくは週5回に近いペースになってしまいそうですが。
三宅:チキンラーメンでは、立ち上がりのフェーズは累積の投稿が少ないので、月~金で毎日投稿していましたが、ある程度記事が貯まって来た段階で週3回にしました。必然性のあるときは回数が増えることもあります。
安武:時間帯に関しては、カップヌードルもチキンラーメンもともに11時半にしています。食べ物なので、お昼前のおなかがすいたときに見ていただきたいというのがあって。オフィスでお昼休みに見る方にも届きやすいようにしています。
Q. ソーシャルメディアの効果測定は、どのように行っていますか?
安武:カップヌードルでは、いいね!数とエンゲージメント率。今のところこの2点を中心に見ています。
松尾:もともとカップヌードルを若年層にアピールしたいという目的でスタートしているので、年齢別の反応に気をつけてみようかなと検討しているところです。
三宅:チキンラーメンは最終的なリーチを最重視しています。リーチの根拠は、「ファン数×(エンゲージメント率 or 話題にしている人の数)」。チキンラーメンはロングセラーブランドなので、次世代を見据える意味でも、お子さんをお持ちの30代・40代の女性、あるいは主婦になる手前の20代後半の女性を主なターゲットとして設定しています。
Q. ソーシャルメディアを使ったキャンペーンで予算はどのように立てていますか?
安武:年間でソーシャルメディア用の予算をとっているので、その中で配分を考えてやっていくというスタイルです。始めてみないとわからない部分があったので、広告に使うのか、プレゼントキャンペーンに使うのか、内容までは明確にしていません。
三宅:始めたのが7月というのもあり、今期の予算に入れるタイミングに間に合わなかったので、ブランドサイトや広告出稿用に確保していたWebトータルの予算から、ソーシャルメディアに回すような形になっています。来期に関しては年間でFacebook予算をとることになると思います。
ソーシャルメディアで「点が線になった」
Q. ソーシャルメディアの運用を始めて、変わったことはありますか?
三宅:先ほど少しお話した、ひよこちゃんバスが全国各地を走り回る「ひよこちゃんJAPAN TOUR」は今年で2年目なのですが、Facebookを始める前までは、そこに来た人しかイベントのことを知らない、地域限定のスポット的な話題でしかありませんでした。それが、Facebookを通じて全国に知れ渡るようになり、まだ実物を見ていない人も「ひよこちゃんバスはどこに行けば会えるんだ?!」と興味をもってもらえるようになりました。
具体的な場所は伏せて、「とあるエリアに行きますよ」とFacebookに投稿したところ、その記事を見た人たちからスーパーさんに相当な数の問い合わせがあったそうです。つまり、ひよこちゃんバスを見るためにスーパーに行くという新たな流れが生まれた。これは大きな驚きでしたし、今後も効果が期待できるところだなと感じました。分散していた活動がFacebookというひとつのプラットフォームでつながったという意味は大きいですね。
安武:確かに、「点が線になる」という印象はありますね。常に新しいことをやっているんだということを継続的に知ってもらえますし。
三宅:「日清e-めんShop」というECサイトがあるんですけど、そこで販売しているひよこちゃんグッズをFacebookで紹介したとたん、1か月に1個売れれば良い方だった商品が、あっという間に売り切れてしまったこともありました。想定外で大慌てしたんですが、一方で通販サイトへの送客効果も期待できそうだと、このとき実感しました。