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アクセス解析+α

ソーシャルメディア分析/キーワード分析/スマホ分析/UI分析… サイト内・サイト外分析に役立つ厳選ツール22選【まとめ記事】

要件に応じた分析ツール

 これまでさまざまな分析ツールを紹介しましたが、最も大切なのは「ツール導入後、それをどのように使いこなすか」ということではなく、「ビジネスおよびサイトを改善するために必要なデータはどの項目で、そのデータはどのツールから取得できるのか?」という点を考えて、ツールを選択することが大切です。

 ビジネスによっては、アクセス解析ツールが最優先ではなく、現場の営業の効果を可視化するようなツールが大切かもしれません。あるいは、同業他社や競合の調査が最優先かもしれません。

 また、ひとつのツールのみで必要なデータを取得できるケースはほぼありません。その理由はWebサイトのみでビジネスが完結しないケースが多いからです。改めて自社のビジネスゴールを確認した上で、そのゴールを達成するためにどういう情報が必要かという点を整理していくことが大切なのではないでしょうか。

 最後に、いくつかのツールの組み合わせた事例を紹介して、本記事を終わりたいと思います。今回は4つの事例をピックアップしました。ぜひ、参考にしてください。

ケース1:BtoBサイトの分析

想定シチュエーション

 企業向けのシステムを納品している会社。オンラインで資料請求やお問い合わせを受けた後に打ち合わせを行い、そこから受注につなげていくビジネスモデルです。オンラインでのお問い合わせ以外にも、セミナーでの集客や既存顧客からの電話のルートもあります。

  • KGI:受注数(受注金額)
  • KPI:資料お問い合せ数・打ち合わせ件数・セミナー参加者数など
分析ツール 利用目的
Google アナリティクス Webサイトへの訪問者数・資料請求への導線の把握などに利用
らくらくログ解析 アクセスされた企業の分析、営業先のピックアップに利用
Google Trends ブランドワードやサービス名、業界の動向調査のために利用
Salesforce 顧客管理ツール。商談の管理・分析などに利用
GRC 主要ワードの順位取得&分析のために利用。特に同業他社との比較に活用

 

ケース2:BtoCサイトの月次レポーティング用

想定シチュエーション

 中規模の飲食検索サイト。クライアントは主に飲食店となり、広告掲載料が売上となっている。iPhone/Androidアプリ、Facebook/Twitterのアカウントなども運営している。

  • KGI:クライアントからの売上・店舗の地図ページヘのアクセス
  • KPI:訪問者数・店舗の詳細ページのアクセス・掲載件数・エリア網羅率
分析ツール 利用目的
SiteCatalyst PCサイトおよびアプリ分析のために利用。会員IDを元に、PC及びアプリの併用率分析なども行う
アクションリサーチ 同業他社のアクセス数やキーワード関連の分析に活用
Growing App(+公式ツール) アプリの掲載順位やダウンロード数を管理するためのツール。特に集客施策を行った際の効果把握などに利用
Social Insight ソーシャルメディアのアカウント分析およびトレンドの把握に活用
AdPlanner リスティング入札用にキーワード把握や、SEO対策の基礎情報として利用

 

ケース3:メディアサイトのモニタリング

想定シチュエーション

 MarkeZineのようなメディアサイトを運営しており、KGI(売上)・KPI(会員獲得・ページビュー数・訪問者数)などメディアの「力」を測り、同業他社等と比較を行う。

分析ツール 利用目的
Google アナリティクス メディアの訪問者数(うち新規)・PV数・1人あたりの閲覧PV数・直帰率など基本的な指標をモニタリング。また記事の内容やトレンド把握のため、カテゴリ・ライター名などの記事の付加情報を取得しておく
Ferret 検索関連の情報からメディアのパワーを測定。ページランク・被リンク数などを調査
GRC 業界ワード(ウェブマーケティング・SEO・アクセス解析 など)の順位を同業他社と比較しながらチェック
Social Insight / Topsy 記事やサイト名の言及数、ソーシャルメディア上で話題になっている記事をピックアップ
自社管理ツール 会員獲得数および広告やタイアップなどの売上情報を取得
メルマガ配信ツール メールマガジンの配信数・開封数・クリック数・申込数などを確認

 

ケース4:テレビCMの分析調査

想定シチュエーション

 テレビCMを1か月に渡り放送した際の効果分析を行うというシチュエーション。対象はBtoCサイトで、商品の購入をゴールとする。利用者はPCよりスマートフォンでのアクセス数のほうが多く、テレビCMの内容もスマートフォンでのアクセスを狙った内容となっている。

  • KGI:商品購入数
  • KPI:サイトへのアクセス数・商品ページ閲覧数・会員登録数
分析ツール 利用目的
Google アナリティクス ウェブサイトへの流入元・購入の経路・新規/リピートの割合分析などに利用
AdWords/スポンサードサーチの管理ツール 検索回数やクリック率・数の変化などを把握するために利用
GRC 業界に関連するワードでの順位上昇を確認するために利用
オンラインアンケート ユーザーのテレビCMでの認知や利用以降の調査のために活用
PT Mind スマートフォンサイトにおける、利用者の行動の変化を把握するために利用
Topsy/CrowdBooster ソーシャルメディア上でのバズや言及数を把握し、活用するためにデータを見る

 

 今回で「アクセス解析+α」の連載は最終回となります。約2年半の間お付き合いいただいたみなさま、ありがとうございます! 来年はまた違った内容の連載を考えておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします!

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この記事の著者

小川 卓(オガワ タク)

ウェブアナリストとして、マイクロソフト、ウェブマネー、リクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパンで勤務。2015年にフリーランスとなり、UNCOVER TRUTHのCAO(Chief Analytics Officer)に就任。フリーランスでは、コンサルティング、勉強会、執筆などで活躍している。主な著書は『...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/12/28 14:00 https://markezine.jp/article/detail/16969

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