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これからどうなる?電子マネー市場特集

スマートフォン時代の端末基点マーケティングとは?
「決済」視点からスマホサービスの未来を読む

命名、端末基点マーケティング!

 このように、スマ―トフォンの登場により、これまでの消費生活が様変わりし始めている。とくに無料アプリやクーポン、ポイント、ギフトカード、電子マネーといった様々なサービスが登場し、それらを使うことで全く新しい快適な新しい消費スタイルを体験できる。

 もちろん消費者の行動の変化に合わせて、サービスを提供している事業者も素早く対応しなければならない。とくに消費者相手のマーケティングは大きな変革を迫られているといってよいだろう。

 では、スマートフォン時代に、事業者のマーケティングはどう変わるのか。簡単に言ってしまえば、比較にならないほどきめ細かで正確な販売促進が可能になるということだ。

 これまでのマーケティングが、テレビや雑誌などのマスメディアを使って、漠然とした販売促進しかできなかったのに対して、これからは個々のライフスタイル、嗜好に合わせてピンポイントで的確な情報を送ることができるようになる。

 何といってもスマートフォンは24時間、人々の手元にあるメディア。有効な情報であれば、その人の気持ちに直接深く突き刺さる。事業者はスマートフォンを介してユーザーと接点をもつことで、人々の購買意欲を高めるように働きかけることができる。すべてをスマートフォンという端末を基点に考えるので、この方法を私は「端末基点マーケティング」と呼んでいる。

ポイントは「決済前/決済後」という時間の流れ

 そして、スマートフォンだからこそ、電子マネーをはじめ、ポイントカード、クーポン、プリペイドカードなども搭載することができる。また多彩なアプリケーションをダウンロードして連携することで、数々のサービスが実現できる。指先で簡単に操作できるアプリは、これまでにないアイテムといえる。

 すでに位置情報(GPS)アプリケーションへの注目は高まっているが、私が期待しているのはシミュレーション機能だ。この機能により、リボルビング払いの金利やポイントを計算するといった使い方が可能になる。これらのジャンルから火がつくだろう。

 そして、スマートフォンを効果的に使う場合に忘れてならないのは、決済時点を常に考えることだ。つまり、「決済前」「決済後」という時間の流れの中で、企業はメールやクーポン、ポイント、ゲームなど様々な「お得」「お楽しみ」を仕掛けて顧客を囲い込み、リピートにつなげていく。この視点を肝に銘じておくことが必要だ。

 すでに様々な事例が登場しているが、それを「決済前」と「決済後」に分けて考えていこう。

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「決済前」のユーザーの欲望を満たすサービス

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この記事の著者

岩田 昭男(イワタ アキオ)

1952年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。同大学院修士課程終了。月刊誌記者を経て、現在、流通、クレジットカード、電子マネーに強いジャーナリストとして活躍中。著書に『「信用偏差値」あなたを格付けする』(文春新書)、『電子マネー最終戦争』(洋泉社)など多数。最近は宝島社やプレジデント社からクレジットカード&電子マネー、スマホ関連のムックを精力的にだしている。最強のカード選び『岩田昭男のカード道場』、スマホで電子マネーを使ってお得をとる方法を解説した『岩田昭男の三点セット診断』、また『All About』でクレジットカードガイドを務める。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/01/08 10:00 https://markezine.jp/article/detail/16976

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