矢野経済研究所は共通ポイントサービス市場に関する調査結果を発表した。共通ポイントサービスとは、特定の企業やグループ内のみで利用できるポイントサービスではなく、業種業態を超えた提携先の企業で利用できるポイントサービスのこと。
2011年度の共通ポイントサービス市場規模(ポイント発行額ベース)は前年度比21.8%増の530億円となった。ユーザへサービスが浸透したこと加えて、提携企業が拡大したことが背景にある。
2012年度の共通ポイントサービスの市場規模(ポイント発行額ベース)は、前年度比23.2%増の653億円に達する見込み。
共通ポイントサービスは、多種多様な業種で導入されており、ポイント経済圏が構築されつつある。共通ポイントサービス提供事業者は、どのセグメントの顧客層がどういう購買行動をしているかを分析し、どのような潜在ニーズがあるかを抽出する取組みを強化している。そのデータをレシートクーポンや店頭での告知などに活用し、提携企業間の相互送客への取組みを強化し、さらなる普及拡大を計る。
また、これまで共通ポイントサービス事業者はリアルを中心にサービス提供を推進してきた。これからは大手ネット企業との提携の強化を推進するなど、O2Oプラットフォームをどのような形で構築していくかが今後の成長の重要な要素となる。
【調査概要】
調査期間:2012年9~12月
調査対象:共通ポイントサービス提供事業者
調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e―mail によるヒアリング、ならびに文献調査併用
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