LINEスタンプに自社キャラクターを活かさない手はない
今回取材にうかがったロッテは、菓子業界で初めてLINEのスタンプに自社キャラクター「コアラのマーチ」を利用したマーケティング施策を行った企業だ。
LINEのスタンプ施策に使われた「コアラのマーチ」は1984年に発売され、来年で30周年を迎える。スマートフォン時代に突如として出現したLINEというニューメディアを利用しすることで、かつて子どもだった大人が再び、そして新たな購買者層がコアラのマーチを手に取る現象が起きている。
前回までは、LINEのトークなどを利用した企業からユーザーへのプッシュ型メッセージ配信の威力について述べてきたが、今回はLINEユーザーの日常のコミュニケーションにキャラクターが入り込むことによる、マーケティング効果に迫る。
お話をうかがったロッテ 商品開発部 ノベルティ企画室 村尾雄一氏は、コアラのマーチなどの商品のブランド管理、そして新商品や既存商品のリニューアルなどを担っている。
「LINEのユーザー数がそこまで多くなかった昨年のかなり早い段階で、宣伝部から商品開発部へLINEをマーケティングに活用してみないかという話がきた。実際に社員のスマートフォンにLINEをダウンロードして、スタンプを使ってみると面白かった。そこで、これは自社の持っているコアラのマーチというキャラクターを活かさない手はない、という話から始まった」(村尾氏)
会社の財産であるキャラクター「コアラのマーチ」の浸透が目的
コアラのマーチの購買者層ターゲットは、小学生とその母親。「そこにどうアプローチしていくのかという時に、絵柄がひとつの財産だと以前から考えていた」と村尾氏は語る。
「これまでも、文房具やタオルなど、コアラのマーチのキャラクターを使用したライセンス商品を展開し、それらのグッズによるキャラクターの浸透を図ってきた。そのような背景もあり、スマートフォンの普及率が急激に伸びている今、それと同時にユーザー数が伸びているコミュニケーションツールであるLINEをキャラクターの浸透へ利用できると思った」(村尾氏)