アサツー ディ・ケイは、「消費者にとっての新聞・新聞広告の価値についての調査」を行い、その結果を発表した。
若年層から高齢層まですべての年代で、新聞に価値を感じ購読している読者は、非購読者に比べ世帯収入や可処分所得が高かった。新聞広告はマーケットポテンシャルが高い層に効率よく届くメディアと位置付けられる。
新聞広告を世の中の動きを知る情報源と見なす読者は少なくない。また新聞に掲載されることで情報が一種のニュース性を帯びることもある。このような新聞の特性に注目することでより効果的なメッセージ開発ができるだろう。
また同じ位置に広告を繰り返し出稿できる新聞広告は、読者に広告を何度も接触させ記憶に残すことができる。自然に何度も読者の目にとまることで、小スペース広告でも十分に機能させることができる。
女性は男性よりも新聞広告をよく見ており、参考にする度合も高いことが明らかに。その意味では、新聞広告は男性以上に女性に効果が期待できると言えるだろう。女性は実用的な視点から広告を捉える傾向があり、女性の暮らしや生き方に魅力をもたらす情報やメッセージ提供がポイントになる。
新聞広告は見やすさ、わかりやすさ、正確性、信頼性、自分のペースでの閲覧、十分な情報量など、読者・非読者に関わらず、消費者全般が広告に求める要素を他の広告メディアより多く満たしている。
若年層を中心に新聞離れが指摘されているが、一方で読んでいる人への影響力という意味では新聞は引き続きポテンシャルの高いメディアだと言えるだろう。ただし、実際に影響力を行使するためには、現在のメディア環境下にフィットしたターゲティング、メッセージング、他のメディアとのクロス活用などが必要と言える。
【調査概要】
調査対象:(紙の新聞)20~69歳男女。新聞購読者1000s、新聞非購読者500s
(電子版)20~49歳男性。電子版有料契約者200s
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
調査日時:2012年9月
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