ソーシャルメディアが変えたサイト構造
極端なことを言うが、Twitterが「タイムライン」と呼び、Facebookが「ニュースフィード」と呼んでいるもの、いろんな発言やらアクティビティやらの雑多なものがどんどん流れていく川のような画面の発見によって、Webのコミュニティサービスはひとつの転換を迎えたように思う。

それ以前のWebサイトでは、トップページは一種のリンク集のようなものだった。そのサイトにあるコンテンツへのリンクが並んでいる。懐かしいオールドスタイルなmixiの画面を思い出してみよう。最近更新された日記のタイトルが並び、コミュニティで新たに書き込みのあったトピックのタイトルが並び、足あとへのリンクがある。実際にどういう内容が書かれているのかはリンクをたどって見に行く。Webサイトに構造があった。サイトマップが有効だった時代だ。
しかし、TwitterやFacebookのようないわゆる「ソーシャルメディア」では、トップページこそがすべてと言っても過言ではない。ただトップページだけをどんどん見ていれば、面白そうなコンテンツがどんどん流れいて来る。良い感じにサマリーが表示されたり、クリックすればちょっと大きくなったりするので、あまりトップページから離れなくてよい。ときには設定の変更ですらトップページからできたりする。サイトマップが無用になってしまった。
進化するフィード
驚くのは、ソーシャルメディアのハシリとしてSNSがブームになって、わずか数年でこのフィード(あるいはストリーム)のアイデアが発見されており、それから7年経ってもまだ有効であるばかりか、Twitterは新しいサマリーの形式(Twitter Cards)を浸透させようとしているし、Facebookは新しいニュースフィードやタイムライン(Twitterのものとは意味が違うので注意)をこの3月に発表しているように、まだまだこのコンセプトに沿った形で改良がどんどん続けられている。
こういうフィード化・ストリーム化とは並行したソーシャルメディアの変化として、この連載でも何度か書いているように、スマートフォンやタブレットといったモバイル端末への適用が挙げられるが、それにしたってフィード的なインターフェイスをタッチデバイスでサクサクと読み進めることが前提にあるように思える。