ウェブ広告の進化「 エンハンスト キャンペーン 」
ウェブ解析は、「ユニバーサル アナリティクス」の登場で大きく機能を進化させました。その一方で、ウェブ広告側では、GoogleがAdWordsに「エンハンスト キャンペーン」機能を追加し、マルチスクリーン時代に対応する大きな機能強化となっています。
Google AdWordsでは、今までPC、スマホなどデバイス別に広告を最適化するには、それぞれのデバイス別に広告キャンペーンを分けて作成し、出稿していたかと思います。しかし、エンハンスト キャンペーン機能では、キャンペーン内でデバイス別に広告の出稿配分を調整でき、ひとつの広告キャンペーンを作成するだけで、デバイスごとに最適な広告を出稿できるようになります。
さらに、マルチシーンにも対応。日本の各地域に店舗を構える企業で、店舗への誘導をコンバージョンとしている場合、自社の店舗に距離的に近い場所で検索したユーザーに対して、店舗から距離が遠い場所で検索したユーザーよりも高い入札金額で入札を設定することが可能です。つまり、モバイルデバイスからウェブにアクセスするユーザーに対し、場所や時間などシーンごとに入札設定を変え、最適な広告を表示できるのです。まさに、マルチデバイス、マルチシーンの時代に対応した新機能の登場と言えます。

ウェブ解析ツールのGoogle アナリティクス を取り巻く環境、解析機能、広告機能は大きく進化しています。次はこの機能の進化に乗り遅れず、リアルタイムに使いこなしていくマーケッターの存在と、ウェブ解析、広告を重要なものとして取り組んでいくマネジメント層の存在、企業の体制が重要になってきます。2013年は、企業として体制を変革させ、今までのウェブサイトとセッションという考え方を超え、場所、空間、時間を意識し、ユーザーを中心としたAnalytics 2.0に取り組む年になると考えます。
次回は、本連載の最終回となります。Google リマーケティングの先へ、そして、ウェブアクセス解析の未来について述べたいと思います。
※ご紹介した解析、広告やリマーケティングの考え方は、あくまで参考案としてご理解ください。サイトの特性により、施策がそぐわない可能性もあります。施策の成功を確約するものではありません。