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【横山x菅原対談】「DMPは、広告だけでなく、マーケティングコミュニケーションの構造を根幹から変える」

DMPは企業のマーケティング活動全般を変革させる

―菅原さんに書いていただいた、アドテクノロジー基礎講座の第3回目の記事の最後に「DMPは広告配信に限らず、企業のマーケティング活動に関してとても重要な役割を担っていく」とありましたが、詳しく教えてください。

株式会社スケールアウト CMO 菅原健一氏

菅原:DMPによって、人単位で比べることができるようになります。広告配信においても、ユーザーが何を最も重要視しているのかを判断して、訴求内容を変えていくことが可能になります。ですが、マーケターにとって、DMPはただ広告に使うだけではなくなってくるでしょう。

 今まではアクセス解析はアクセス解析だけを行い、サイトの中を変える目的だけで使われてきました。同様に広告解析は、広告を判断するためだけに使われてきました。

 DMPはもっと上の概念で、データを管理して分析をしましょうといったものです。そしてそのデータを分析した結果、サイトに活かすのか、広告に活かすのか、CRMの一環としてメール配信に活かすのか、様々な活用方法があります

 これからは、横断して分析をするということが大事になってきます。組織は分かれているけれども、データは一緒にして、まとめて分析します。その後に、施策としてサイトの中、広告、CRMとそれぞれのチームで活用していくといったやり方になっていくと思います。

株式会社デジタルインテリジェンス 代表取締役 横山隆治氏

横山:昔は意識調査といった消費者に意見を聞くマーケティングを行っていました。でもそれは「意識」調査であって、実際の「行動」とは違うんですね。かつての実力のあるマーケターは、意識から真実を読み取り、「コンセプトはここにある」「キーワードはこれだ」という言い切り型でした。

 だけどこれからは、様々なデータがあって、それぞれのユーザーの文脈を読み取る必要があります。つまり、言い切り型から文脈発見型のマーケターが必要になってきたのです。ユーザー行動を見ながら文脈を発見し、それを高速なPDCAで改善していくマーケターが求められているのです。

 これからはデータ基点に、今まで行ってきたマーケティングを見直していくようになるでしょう。そして、その変革の原点にDMPがなるでしょう。DMPが様々なことを再編する基点となり、メソッドから調査の考え方まで、全てを変える原点になるからこそ、重要なのです。

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広告へのDMP活用例:リターゲティングとの違い

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

★編集...

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MarkeZine(マーケジン)
2013/06/04 08:00 https://markezine.jp/article/detail/17738

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