自社ブランド商材はメーカーやデザイナーと共同開発
「VIVA JAPAN」に話を戻す。浜田代表が「東京都港区のオシャレな家に住んでいる人が持っている家具や雑貨など、ライフスタイルに関するすべてのモノが揃っている」と例える「VIVA JAPAN」で取り扱う商品は、大きく2種類に分けられる。
1つは「こだわりのあるオリジナル商材」で、デザイナーやメーカーと共同で開発したりする「VIVA JAPAN」のオリジナル商材。国内眼鏡シェア約95%を誇る福井県鯖江市で、革新的なビジネスを手掛ける気鋭眼鏡メーカーと組んだり、大阪府八尾市の老舗かばんメーカーと商品の共同開発などを行う。日本が世界に誇れる日本の技術、プロダクトをVIVA JAPANが編集してサイトで発信。世界で勝負できるオリジナル商材として販売する。
もう1つがパートナーブランドの商材を共同で販売するビジネス。例えば、12年に共同事業契約を締結したFrancfrancで知られるバルスとは、同社の髙島郁夫社長がVIVA JAPANのエクゼクティブアドバイザーに就任。Francfrancの新ストア「LOUNGE by Francfranc(ラウンジ バイ フランフラン)」の専用ECサイトの運営協力などを通じ、提携ブランド商材を販売する。
取り扱う自社生産商品、提携ブランド商材のアイテム数は約1,000アイテム。「4万円のアイテムが瞬間的に100個以上売れたり、1万7,000円のペンケースが長期間に渡ってロングセラーになったり、2通りの売れ方がある」と浜田代表は話す。
自社のオリジナル商材は六本木ヒルズにあるセレクトショップ、主要デパート、海外セレクトショップなどに卸販売する取り組みも行う。「VIVA JAPAN」が作り上げた商材を、幅広いユーザーにアプローチできる販路開拓にも余念がない。
画像で訴求、ビジュアルを意識したコミュニケーションとショッピングを
このように「VIVA JAPAN」で取り扱う商材は、他に類を見ないこだわりであったり、質を求めたモノを取り揃えている。自社のオリジナル商材は、「なぜペンケースを作りたかったかというパーソナルストーリーに迫ったり、クオリティーをストーリー化」(同)することで、消費者に訴求。
一方、ブランドと提携している商材は、白バックでの商品写真を極力減らし、実際に消費者がモノを使っているシーンの写真などを多用する「雑誌に近いアプローチ」(同)で、商品を消費者に訴える。
商品の質感や利用シーンを想起させる雑誌のような手法で訴えかけている
どちらの商材も共通するのはビジュアルを意識していること。近年のEC業界では、ソーシャルメディアと画像を前面に打ち出し、購入への導線を作る手法で売り上げを伸ばすサイトが少しずつ出始めている。「VIVA JAPAN」もカフェグルーヴで培ったメディア編集能力を生かし、ビジュアルを意識したコミュニケーション、ショッピング機能を採り入れている。
「VIVA JAPAN」のアクセスのうちトップページが占める割合は10%程度。検索エンジンの検索結果ページからの訪問率は2割弱で、固定リンクからの訪問率は8割を超える。Facebookやピンタレスト、メルマガといった自社からの発信のほか、ユーザーがブログなどで取り上げたコンテンツなどからのサイト訪問が多くを占めると推測される。
