デザイン思考で有名なビジネススクール「カオスパイロット」
カオス(混沌)を乗りこなすパイロットを育てたい。そんな思いが込められた名前を持つビジネススクールが北欧の地デンマークのカオスパイロットです。「新しいビジネス・デザインと社会的イノベーションのインターナショナル・スクール(International School of New Business Design & Social Innovation)」を標榜しています。
この学校を一言で表すと「ビジネススクールxデザインスクール」。カオスパイロットの世界での評判を、まず見ておきましょう。
ビジネスウイーク誌は、この学校を2007年の「ベスト・デザインスクール」に選出。斬新なトレンドを紹介することで有名なオランダのOde誌は、“とても風変わりな大学”と紹介しつつ「最もエキサイティングなビジネススクール」だと述べています。また、イノベーティブなビジネス誌として有名なアメリカのFast Company誌は、1996年のカオスパイロット開校の折に「ハーバードやウオートンといったビジネススクールのことは忘れよう。変化をマネジメントする新しいカリキュラムがデンマークで始まった」と書いています。
コペンハーゲン空港から特急で約3時間。デンマーク第2の都市オーフスに、そのビジネススクールはありました。1学年35名ほどで3年制ですので、全学で100名ちょっとの小じんまりとした学校です。市の中心部にほど近い、さほど大きくないビルに入っています。入口には、在校生たちの顔写真が並べられ、「ひとりひとりの個性」を大事にするこの学校を象徴的に表現。2階にはオープンテラスのスペースもあり、学生たちはここで語り合い議論を繰り広げます。