Learning by Doing(実行することで学ぶ)
カオスパイロットでは、グループワークで行うワークショップ型の授業が大半を占めています。筆者は幸運にも、そのひとつにオブザーバーとして参加することができました。

そのワークショップ型の授業は、自分自身の強み・弱みを把握し何を目指して行きたいのかを、同級生と語り合うことで発見して行くというもの。与えられたシートを埋めて行く形で、チームのメンバーとお互いに助け助けられながら、進めて行きます。教師(レクチャラー)は、本業はコンサルタントだという女性。授業前半の講義のあと、チームごとにディスカッションの様子を見てまわり、必要に応じてサジェスチョンをするというスタイルです。
筆者が近くでオブザーブしていたチームの、デンマーク人の若い女性は、真剣な表情で「自分が何がしたいのか、まだよく分からない」と語り、オブザーバーである筆者に対してまで、「どう思うか?あなたはどうか?私に何かサジェスチョンはないか?」とフランクに積極的に話しかけて来ていました。

カオスパイロットの15人ほどの教師陣は、実務家が担当。会社員だったり自営のコンサルタントだったりします。その教師を選び依頼しカリキュラムを作り上げているのは、チームリーダーと呼ばれる学校のスタッフ。このチームリーダーも授業中ずっと同席し、いわばプロデューサー的な役割を担っているようです。
さらに、カオスパイロットが最も重視していることが、Learning by Doing(実行することで学ぶ)。単なる座学ではなく、実際の企業やNPOなどのプロジェクトに参加し提案し実行して行きます。それを学校側は様々な側面でサポートし、また最終的な評価(成績)も、このプロジェクトの企画・実施をレビューする形で行われます。