リードジェネレーション企画で検討すべき3つのこと
第3回では、展示会・セミナーを例にリードジェネレーションのための企画、マーケティング計画の立案、目標設定とPDCAについて考えました。今回は、リードジェネレーションが目的のセミナー企画・集客の段階で、マーケターが検討すべきポイントについて解説します。
検討すべき3つのポイント
- リード品質とコンバージョンレートのトレードオフについて
- 費用対効果
- 心理効果
検討ポイント(1)リード品質とコンバージョンレートのトレードオフ
まずはじめに、リード品質とコンバージョンレートについて解説します。連載第2回で解説したように、ジェネレーションされたリードはナーチャリング活動を通じてパイプラインになります。
ここで言うコンバージョンレートとは、リードがパイプラインになる比率のことで、これが高ければリード品質が高いと言えます。とても単純な例ですが、半日で数万円もするような有料セミナーに参加したリードはパイプラインになる比率が高いため、コンバージョンレートが高くリード品質も高いと言えます。第3回でも触れましたが、高品質なリードを獲得することと多くのリードを多く獲得するのは、トレードオフであることが多いのです。
つまり、同じ量のパイプラインを得るために、コンバージョンレートを高くしようとすればリード数は減少傾向にあり、リード数を増やせばコンバージョンレートは低くなる傾向となります(図1)。
また、同じ量のパイプラインを得るにしても、コンバージョンレートが高い施策、低い施策それぞれ取り組み方が異なるため、企画は十分に検討する必要があります。
コンバージョンレート:低い、リード数:多め
「数打ちゃ当たる方式」とも言える本施策は、前回検討したマーケティング計画から外れない程度に、フォーカスを広く取ります。つまり、ターゲットに対して寛容になり、より多くのリストにコンタクトして集客することです。
多くの潜在顧客にリーチできるため、パイプラインにつながるリードも出てこないわけではありません。しかしながら、イベント施策にかかる費用は多く、費用対効果は良くはありません。
コンバージョンレート:高い、リード数:少なめ
「あなただけです方式」である施策では、高品質なリードを獲得するため、よりフォーカスを絞る、あるいはより細かいフィルターにかけます。
前述した有料セミナーは有効な施策の1つですが、企画のハードルもかなり上がります。まずは、顧客が抱える課題、自社が提供できるソリューション(価値)、顧客が手に入れられるベネフィットなどを具体的かつ明確にして、やや粗めのフィルターにかけることから始めましょう。
マーケターならセミナー開催日の天気が気になるもの。晴天であれば歩留まり(参加登録した参加者が実際に来場する割合)が高くなり喜びがちですが、玄人は悪天候にもメリットがあると知っています。
悪天候にもかかわらず“わざわざ”来場する潜在顧客は、開催したセミナーのテーマについて非常に興味がある、問題を抱えていると言えます。つまり悪天候の場合は、晴天よりもコンバージョンレートが高くなる傾向にあると言えるのです。
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