ニーズとメディアの細分化で変わるネットマーケティング
物資が豊かになり、ライフスタイルが多様化する中で、消費者の購買行動が大きく変化している。一人ひとりのニーズが細分化し、マス広告の効果が以前ほど得られないというのだ。ましてインターネットにおいては、検索連動型広告やアフィリエイト、RSS広告といったように、広告メディアの多様化とボーダレス化が進んでいる。単純なマス広告ではなく、リスティング広告や消費者メディアといった、さまざまなコミュニケーションによるマーケティング&プロモーションが不可欠となってきた。
そうしたインターネットの変化と並走して、アクティブコアは顧客企業サイトのユーザー分析や行動分析を行うことで、より的確な対応を提案してきた。今後は限定した顧客に対して行ってきた提案を、2007年10月よりASPサービスとして広く提供していく予定だ。そのポイントは主に3つ、まずユーザ嗜好に応じた広告クリエイティブをターゲティング配信する「adinsight」、2つめはSEO/SEM比較や検索フレーズ分析にも対応し、広告のポストクリック効果が把握できる「accruiser」、そして、PCサイトとモバイルサイトにおけるユーザ行動を分析する「actarget」である。
さらに、羽柴氏は1年半前からはじめたという「ポストクリック」によって、インターネット上で消費者がどのような行動を経路をたどるのかを調査し、結果を報告した。それによると、リスティング広告などでランディングページへと呼び込まれたユーザーのほとんどがコンバージョンしない。しかし、再度他のページをたどってコンバージョンするケースが増えている。
割合として1回の訪問でコンバージョンに至ることはなく、再訪問を繰り返しながら意思決定をしていることが明らかだという。ポイントとしては、その間に複数のコンテンツに触れていること、時間がかかっていること、時間の経過とともにニーズが変化していることなどが上げられる。つまり、多くのコンタクトポイントを経てコンバージョンに至っており、単一単発の広告ではなく、ユーザーとの接触をどのように構築していくかが、カギとなるわけだ。