メルマガの効果、本当にあるの?
「最近、メルマガの効果は本当にあるのかという質問をよく受けます」と西井氏は切り出す。
「ソーシャルメディアが浸透し、メルマガよりもSNS経由の方が売上げを稼ぐことができるのでは、という仮説があるようです。しかし、我が社のサイトにおいて、SNSから流入した顧客がすぐに商品を買うことはほとんどありません。PCサイト、モバイルサイトともにメール経由の売上が圧倒的で、ソーシャルからの売上はごくわずかです。しかもその比率はここ数年、ほとんど変わっていません」
買いたい時にメルマガが来たから購入する
これらのデータから、「メルマガの効果は落ちていない」ということは明らかだろう。この結果は同社が特別なのだろうか。すると、西井氏は興味深いヒントを語る。
「友達のメールを無視する人はいないですよね。それと同じで、メール自体が見られなくなったわけではなく、読みたいメールだけ読むようになったのだと思います。売上比率が下がっていないというのは、ドクターシーラボのメールを、お客様はちゃんと見てくれているのだと思います」
ここで、西井氏はひとつの事例を提示する。あるメールマガジンで紹介する商品の売れる順番を予想したところ、メルマガの上部で紹介した商品は当然ながら一番売れたが、それ以外は予想と大きく異なる結果になったという。
「その理由として、このメルマガを読んで購入しようと思ったのではなく、購入するタイミングで偶然メルマガが来ただけなのでは、と私たちは考えています。このメールで購入した人のなかには、メールを見て買おうと思ったのではなく、買いたい時にメルマガが来たから買っただけという人も多いのではと思います。そういった意味では、この一括メール自体は決して意図通りにはなっていません。一括メールに関しては、さらにABテストを繰り返しましたが、同じバナーやキャッチコピーでも、ターゲットによって結果は大きく異なります」
では、効果のあるメルマガとは一体どんなメルマガなのだろうか。ここで西井氏はある1か月のメール配信による売上構成比を提示する。半分は通常のメルマガ経由であったが、残りの半分はそれ以外であった。「それ以外」というのは、新規ユーザーへのフォローメール、お誕生日おめでとうメール、受注確認メールなどのユーザーのアクションにともなう確認関連メールなどの割合が大きく、それ以外の細かいメールの積み重ねで半分以上の売上を構成しているという。
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