「Google アナリティクス プレミアム」の新機能
Google アナリティクス をはじめとする解析ツールは、企業にとってすでにインフラの一部になりつつあります。米国ではフォーチュン500企業の50%以上がGoogle アナリティクスを活用しているといった調査データもあります。
クライアントサーバーシステムが企業に必要不可欠なインフラだったように、Google アナリティクスが企業にとって当たり前のインフラの一部になりつつある、そうなれば、サービス品質、マーケティング活用の観点で、ユーザーからのニーズが高まるのは当然です。そういったニーズに応え、企業が安心して使えるサービス品質、企業のマーケティングを担うすべての人々が、活用できるように、Google アナリティクスは進化しています。
ここからは、多くの方が注目している有償サービス「Google アナリティクス プレミアム」の進化にフォーカスして、今回のサミットで発表された情報をまとめます。
企業で高まるニーズに応える3つの新機能
今回のサミットでは、14の新機能が発表されましたが、その中でGoogle アナリティクス プレミアム限定の機能は以下の3つになります。
- GTM Premium Service Level Agreement(Google タグマネージャSLA)
- Google Analytics Premium sessions into Google BigQuery(BigQueryとの連携)
- DoubleClick Campaign Manager Integration(DCMとの連携)
また、プレミアム限定ではありませんが、以下の機能もプレミアムクラスのユーザーへ向けた機能の進化だと考えます。
- Management UI & API(ユーザー管理、設定管理用のUI、API)
解析のサポートをしていく中で、特に企業のニーズが高まっていると感じるのは以下の3点です。
- 巨大な容量のデータ保全と管理
- 巨大な容量のデータ処理
- マーケティングに生かす広告との連動
今回のプレミアムに追加されたのは、まさにこの3点のニーズを満たす新機能です。今回のサミットのテーマでもあり、現在のアナリティクスを取り巻く環境を反映していると思います。では、さっそく各機能を詳しく見ていきましょう。
新機能1:ユーザー企業視点での進化
GTM Premium SLA(Google タグマネージャSLA)
Google タグマネージャは、昨年のGoogle アナリティクス サミットで発表され、その後、利用数を大きく伸ばしています。発表から1年後の2013年10月では、1日に5億ヒットのデータを処理しているとのことで、Googleサービスとしては非常に高い成長を示しているようです。
しかし、無料版のタグマネジメントツールの先駆者だった状況も、他のツールの台頭によって、この1年間で競合がひしめき合う状況となっています。また、無料版であるGoogle アナリティクス スタンダードと同様に、企業として利用する場合のサービスの信頼性を危惧する企業も多いのが実情です。今回の「GTM Premium SLA(Google タグマネージャSLA)」の発表は、Google アナリティクス プレミアムのサービス規約(SLA)にGoogle タグマネージャを追加することで無料版サービスの品質への懸念を取り払いたいというのがねらいのようです。
また、Google タグマネージャをプレミアム版に含めることによって、Google アナリティクス スタンダードとプレミアムの差別化を図り、企業にとってはアナリティクスの位置づけを考え、判断するための非常に大きな発表になりました。