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三橋ゆか里の「女性向けマーケティング☆ア・ラ・モード」

Pinterest日本法人社長の定国直樹さんに、お話をうかがいました。

自分と未来を基盤としたインタレストグラフ

 PinterestはこれまでFacebookの次にくるサービスという言われ方をすることが多くて、だからついSNSの類いとして考えてしまいがち。でも、サービス名にもあるように、実際には"Interest"が根幹にあるサービス。FacebookやTwitterなどが友達との関係性、ソーシャルグラフを基にしているのに対して、Pinterestはあくまでインタレストグラフが基盤。ソーシャルグラフとインタレストグラフの違いは、こんな風にも考えられると話す定国さん。

  ソーシャルグラフ インタレストグラフ
だれ? 友達 自分
いつ? 過去 未来

 友達に対して、私こんなことをしたよと既に起きたことを共有するのがソーシャルグラフ。一方、インタレストはあくまで自分ごとで良くて、過去に起きたことではなく、これからやろうとする未来に向けて作られるもの。という考え方をすると、Pinterestで“ユーザーをフォローする”という行為は本質的ではなくて、むしろ“ボード単位でフォローする”のが自然。あくまで関心ごとという基準でフォローする。いくら仲良しや憧れの相手でも、その人の興味関心と自分のそれが完璧にマッチすることはない。だからあくまでフォローするのはその人の一部のボードであって、すべてではないはず。

エバンジェリストとコミュニティが作るPinterest

 セレブや有名人が使うようになって爆発的に伸びたサービスというのもよく聞くけれど、Pinterestにはそんな派手なストーリーはないと話す定国さん。あくまで口コミで徐々にユーザーの輪が広がっていった。Pinterestには、カテゴリーごとにまるでセレブのようなエバンジェリストがいる。この人たちを中心に、密なコミュニティが形成されているそう。

 「PinterestのCEOであるBenとも、いいコミュニティを作ることを最重視する点は意見が合致しています。そこはブレてはいけないところ。数字に追われるばかりで、誰でもいいから登録してもらうというのは近視眼的です。ユーザーによるいい体験にフォーカスすることで、地に足をつけて成長していきたい」

パートナーマネージャーの募集

 日本でグローバル4か国目となるPinterest。本家のアメリカ以外には、イギリスとフランスでもローンチしていて、そこに次ぐのが日本。各国でサービスの大きな枠組みは変わらないけれど、例えば日本では各カテゴリーのメニューをより細分化して見せるといった実験もしてる。国民性などを考えた上で、いろいろエクスペリメントすることが推奨される企業文化があるのね。また、Pinterestは何らかの形でモバイルアプリを使っている人が全ユーザーの75%。モバイルの知見があるとされる日本では、この部分でも本家や他国で活かせる新しい発見をもたらせるかもしれない。

 そんなピンタレスト・ジャパンは、2014年のミッションに向けて人材を募集中。

 それはパートナーマネージャー。Pinterestの主な使われ方は、写真をRepin(リピン)すること。例えば、百貨店、出版社、ブランド、メーカーなど、思わずRepinしたくなるようなコンテンツを出してくれるコンテンツプロバイダーというパートナーが大切になってくる。アメリカのユーザーが中心だった頃は海外ユーザーに向けて発信するという目的で使われてきたけれど、今後日本ユーザーが増えていけば国内でも有効なチャネルになり得る。

 人軸ではなく、コトやモノで繋がる。言葉を使わず、感性がバッチリ合う世界。その価値観の一致には、他の共通点にはない勢いがあるのかもしれない。今度、ふわっとした疑問や質問を持ったときはPinterestを使ってみよう。

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この記事の著者

三橋 ゆか里(ミツハシ ユカリ)

ライター・記者。
オンラインショップ、UIコンサルティング会社、Web制作会社等を経て2009年に独立。日経デジタルマーケティング、TechWave、Tech in Asia(英語)などで執筆。また、女性誌のウェブサイトやスマホアプリ紹介の記事も手がける。アジアのITニュースが集まるStartup Datingでは、...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2014/01/08 11:00 https://markezine.jp/article/detail/19065

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