Yahoo!映像トピックスやYahoo! JAPANトップページに取り上げられやすい編集で送客を最大化
友澤:なるほど。今、テレビCMの転用ではなくネット用のプロモーション動画の制作に関心を示す広告主も増えていますが、確かにアップしても見てもらえなければ始まらないですよね。
松山:アメリカでは、広告主がプロモーション動画を自分たちで制作して動線を張ったり、プラットフォームを持って映像コンテンツを調達したりするケースもありますが、日本ではなかなか難しい状況です。そこで、われわれが間に入ってコンサルティングし、動線を含めて効果的な広告企画を立案しています。
MarkeZine編集部(以下、MZ):GyaO! への動線としては、やはりYahoo!映像トピックスからの送客が大きいのでしょうか?
濱田:そうですね。そこにもGyaO! の編集力がかかわっています。Yahoo!映像トピックスは、あくまでメディアとして独立した記事編集がされていますが、GyaO! にはそこに取り上げられる可能性を高めるノウハウがあります。映像の編集方法、時間、キャッチーな部分の見せ方、見出しの付け方などの工夫で、送客を最大化することができます。私が担当している映画会社など、コンテンツをすでに持っている企業には特に有効ですね。
松山:さらにYahoo!映像トピックスの記事がYahoo! JAPANトップページに掲出されると、より多くの送客が見込めます。トップページやYahoo!映像トピックスからのユーザーの流入は、ヤフーとGyaO! のグループ企業ならではの連携であり、今後のビデオ広告市場全体の拡大においても重要だと考えています。
動画への二通りの接し方:目的ありきか、不意に触れるか
友澤:先ほど濱田さんのお話しにもありましたが、見たい動画を検索してたどり着くユーザーがいる一方、今はそうでないユーザーをどう捉えるかが視聴を最大化するポイントになってくると思っています。Yahoo!映像トピックスやGyaO! のPVなどからも分かるように、スマホ利用も含めてこれだけネットでの動画視聴が当たり前になると、偶発的な出会いをどうつくるかがカギになりますよね。
濱田:そうですね。特にGyaO! には、動画ポータルと比べて特定コンテンツの視聴という目的を持って視聴するユーザーの割合が高いので、比較的時間の余裕があり、広告の許容度も高い。その部分を十分に生かしたいと考えています。
松山:そのためには、アドテクを活用して誘導するのももちろん有効ですが、同時にやはり人為的な編集の力も不可欠です。特に、ここ最近で期待が高まっている映像によるブランディングやエンゲージメントの形成には、それが重要になると考えています。
友澤:エンゲージメントを深めるために、具体的にどのような映像コンテンツの使い方がありますか?
濱田:これまでのGyaO! での経験から、二つのパターンがあると思います。一つは、映像制作持ち込み型です。映像コンテンツを含めたPR記事ページをつくり、それをフックにGyaO! 全体はもちろん、Yahoo!映像トピックスなどからの誘導や検索流入を確保します。
最近の事例では、BS番組を提供する企業の広告企画で、その番組の認知拡大を目的にページ制作、二次利用での番組配信を行い、Yahoo! JAPAN全体で集客しました。GyaO! で番組への新規接触者を増やすことにより、アーンドメディアで配信している関連映像を増やすことにも繋がりました。