急増する顧客との接点、マーケティングコントロールできていますか?
――「クロスチャネル・キャンペーンマネジメント」の有用性に注目が集まり、ツール(CCMS)も複数出始めています。こうした動きの背景を、どのように捉えていらっしゃいますか?
クロスチャネル・キャンペーンマネジメントが関心を持たれているのは、ひとことで言うとオムニチャネル化が進む中で「企業やブランドとお客様との接点が増えすぎて、マーケターがコミュニケーションをコントロールできなくなっている」からでしょう。
オフライン・オンラインを含めた購買プロセスが複雑化する中、どのチャネルで、どんなタイミングで、どのようなコンテンツでアプローチすればいいのか。これら全ての要素をブランドがコントロールしないと、適切なコミュニケーションをしているとは言えない状況が生じています。
そして、多様化する個々のお客様に合わせてそれらの詳細なアプローチを実行するのは、とても手作業ではできません。そこで、一人ひとりに対する最適なコミュニケーションを、チャネル横断(クロスチャネル)で自動的に実行できる、プラットフォームや手法が期待されているのだと思います。
このプラットフォームや手法は、「クロスチャネル・キャンペーンマネジメントシステム(CCMS)」や「クロスチャネルマーケティングオートメーション」という呼称で呼ばれています。これらのプラットフォームは、一般的に言われている「キャンペーンマネジメントシステム(CMS)」とは異なり、メール、DSP広告、SMS、アプリプッシュ、コールセンター、ソーシャル等、複数のチャネルを横断してキャンペーンを設計し、マーケティングを実行できることが特徴です。
また、SNSが普及したことで、お客様はモノを購入した後にもブランドを代弁する発信者の役割を持つようになりました。購入して終わり、ではないのです。この点からも、購買後に長期的に接触する必要が生じています。その部分もカバーし、優良顧客の育成まで一貫して行える点も、クロスチャネル・キャンペーンマネジメントが注目されている要因です。
クロスチャネルマーケティングを実現するまでのステップ
――エクスペリアンではクロスチャネル・キャンペーンマネジメントを実現するソリューション「CCMP(Cross-Channel Marketing Platform)」を提供されています。先ほどの「購買プロセスの複雑化」を考えると、クロスチャネルにおけるマーケティングはもはや不可欠なのでしょうか?
いえ、必ずしもそうではありません。もちろん、生活者の環境から考えればさまざまなチャネルで接触するのが理想ですが、それは各企業やブランドとお客様との関係によります。現状ではメルマガの一斉配信しかしていない、といった企業が一足飛びにクロスチャネルマーケティングの最適化を図るのは難しいでしょう。マーケティングを徐々に洗練させていく必要があります。
エクスペリアンでは「マーケティング洗練曲線」として、4つのステップでマーケティングの最適化を支援しています。例えば、現状はメールアプローチのみを実行している場合、最初のステップであるシングルチャネルの最適化から始めますし、複数チャネルを使っている場合は次のステップに相当するマルチチャネルの最適化を図ります。
3つ目のクロスチャネルマーケティングでは、それらを連携させたキャンペーン単位でのコミュニケーションを最適化します。メール、ソーシャル、Webサイト、それからコールセンター、DMや店舗といったオフラインも含めて、どのようなマーケティングアプローチを設計することがクライアントにとって効果的な結果につながるのかを検討し実行・実装します。
最後は、複数のキャンペーンを通じ、長期的なコミュニケーションを最適化していく段階です。ここまで進めば、常に顧客一人ひとりに合ったアプローチが実現され、優良顧客の育成につながります。
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