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田舎者であまのじゃく~話題化するコンテンツ発想法~

僕がGoogleと戦うことをやめたきっかけ “広告”ではなく“コンテンツ”を作るということ


転機となったのは有名なあの企業のサイト

 そんな中、転機となる1つのサイトと出会うのでした。

 それは、GT inc.(現PARTY)の伊藤直樹さんが手掛けられた「LOVE DISTANCE-僕らは10億ミリ離れていた-」というキャンペーンサイトです。

 Flashで作られたそのサイトは、東京と福岡の遠距離カップルお互いが出会うために必死で走る様子を中継するもので、サイトに入るとまず「(あなたは)男ですか? 女ですか?」と聞かれ、男を選ぶと二人が出会うまで、彼女側の様子は見れずにサイト上でも離ればなれを体感しながら進行していくものでした。

 クライアント名は伏せられており、クリスマスに2人が出会った瞬間に“それでも、愛に距離を”というコピーと共に、世界最薄のコンドーム『サガミオリジナル0.02』の広告だと分かる内容。

 ドキドキしました。毎日アクセスしました。こんなステキな広告をするサガミが好きになりました。

 それと同時に

 「あれ? 俺は今、誰に対してWebサイトを作ってんだっけ?」

 「ユーザーのためじゃなく、Googleのためにサイトつくってないか?」

 「…俺はこんなことがしたかったんだっけ?」

 そう思うようになりました。そのとき、僕は決めたんです。

 「正真正銘“ユーザーのために”コンテンツをつくる」と。

 それが、僕がGoogleと戦うのをやめた瞬間でした。

ユーザーのことを思って初めてつくったコンテンツ。

 それから僕はデジタル要員として広告会社に入り、Webやデジタルを使った広告プロモーションを手掛けるようになります。入った当初は、クライアントさんのWebサイト制作やバナーの更新、メルマガの企画をしたり…プロダクション時代とあまり変わりない仕事をしていました。

 しばらくして、Webサイト制作のながれで「今度はWebを使ってプロモーションも提案して欲しい」という話がきました。

 クライアントさんは都市部からは少し離れたとこにある、できたばかりのリゾート系ホテル。そこには教会もありブライダル業も行っており、そこで初めて行う模擬挙式に人を呼びたいというのがオリエンの内容でした。

 クリアしないといけない問題はたくさんあります。

  • 知名度がない(普通にやっても誰も知らない)
  • 都市部からのアクセスが悪い(何か“目的”がないと来ない)

 ただ、人を呼べればロケーションの良さは分かってもらえる、そう思いました。

 そこで考えたのが、バーチャルからリアルへ動き出すWeb小説「Primal」という企画です。

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思いついた“続きは挙式で!”

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この記事の著者

眞鍋 海里 (マナベカイリ)

BBDO J WEST コンテンツプランナー/インタラクティブプランナー

1982年 宮崎市生まれ。大学卒業後、タワーレコード、WEBプロダクションを経て、08年外資系広告代理店BBDO J WESTに入社。 ”人は広告なんて求めていない”という考えの元、【コンテンツ発想】にてコ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2014/08/26 15:44 https://markezine.jp/article/detail/20551

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