拡大するネイティブゲーム市場で勝負する
今回取材にうかがったのは、『神魔x継承!ラグナブレイク』『アヴァロンの騎士』『HUNTERxHUNTER バトルコレクション』などのブラウザゲームのヒット作を生み出したクルーズ。ソーシャルゲーム事業のイメージが強い同社だが、『SHOPLIST.com by CROOZ』というファストファッション通販サイトも展開している。そして今年2014年から、『ACR DRIFT』『モンスターエッグアイランド』などのネイティブゲームのリリースに踏み切った。
ブラウザゲーム:グリーやモバゲーに代表される、ウェブブラウザで遊ぶゲーム
ネイティブゲーム:『パズドラ』『モンスト』などの、App storeやGoogle Playなどからダウンロードできるネイティブアプリのゲーム
「モバイルゲームのトレンドは変化のスピードが早く、今はパズドラに代表されるような、一般的にネイティブゲームと呼ばれるものが台頭しています。なのでブラウザゲームは収益の柱ではありますが、弊社もネイティブゲームの開発に力を入れています。
ユーザーにとっては、ブラウザゲームとネイティブゲームの差は感じにくいのですが、開発に必要なスキルやマーケティング手法は大きく異なります。市場がまったく異なるので、ブラウザゲームでの成功体験がそのままネイティブゲームに通用するわけではありません。なので、今私たちは非常に大きなチャレンジをしているところです」
全世界を俯瞰したマーケティング戦略
2014年2月に、クルーズは世界135か国同時にスマートフォン向けレースゲーム『ACR DRIFT』をリリースした。メインターゲット地域は北米やヨーロッパ。高グラフィックな映像で、誰でも簡単にスワイプ操作で遊ぶことができる。また、国境を越えてリアルタイムでオンライン対戦ができることも特徴だ。同社はこの『ACR DRIFT』のグローバルマーケティングにおいて、Facebookのモバイルアプリインストール広告を全面的に活用した。
モバイルアプリインストール広告:ユーザーのニュースフィードにアプリインストール広告を表示する。それをユーザーがクリックすると、アプリがダウンロードできるApp StoreやGoogle Playにリダイレクトする
「もともと日本では、ブラウザゲームが主流だった影響もあり、RPG系のゲームがオーソドックスです。一方で、弊社は全世界を狙っていくことを念頭に置いているので、従来のRPG系タイトルだけではなく、海外で人気の高いジャンルにも挑戦するため『ACR DRIFT』をリリースしました」
そして、日本と海外の企業とでは、ビジネス戦略やマーケティングにおける根本的な考え方が大きく違っているという。
「WEBサービスも含めて、日本企業の考え方は積み上げ式。日本で成功すれば、次は台湾、韓国へ、といった感じで順々に展開していく感じですね。一方で、ゲーム会社を含め、グローバル企業では、まず全世界を俯瞰します。まずはどこにフォーカスをするのかを考え、そして全世界を見据えた展開の戦略を立てます」
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