SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

Facebook広告活用企業特集

ゲームアプリで世界を狙え!135か国でのFacebookモバイルアプリインストール広告活用事例【第4弾:クルーズ】


グローバルではノンインセンティブ系の広告が主流に

 グローバルにおけるネイティブアプリのプロモーションは、まず1か国に先行配信し実際のユーザーの動向を確認した後、主要国のランキング上位に食い込ませるプロモーションを行う。それが初月から2か月目にあたり、3か月目以降は、投資対効果が高いメディアに予算を寄せて、長期運用していくフェーズに入るという。

クルーズ株式会社 アプリゲームプロモーション 担当者

 「国内とグローバルのプロモーションで大きく異なる点は、日本ではまだリワード広告が主流なことでしょうか。グローバルではリワード広告に代わり、ノンインセンティブのFacebook広告や動画広告などが増えてきています

グローバルマーケティング戦略におけるFacebookの3つの役割

 世界に向けたゲーム展開を行っているクルーズは、全世界最適の観点に立ち、Facebook広告を積極的に活用してグローバルマーケティング施策を行っている。

 そもそもFacebook広告を活用しようと思ったきっかけをたずねたところ、「グローバルでネイティブゲームのマーケティングを行う上で、Facebookは肝心要のメディアです。おそらくFacebook広告を使わない例の方が少ないのでは。弊社の広告予算でもFacebookが占める割合は大きいですね」という答えが返ってきた。

グローバルマーケティング戦略における、Facebookの3つの役割

1、【リリース前後】先行リリース国でのサービスチェック/チューニング時のユーザーサンプル集め
2、【拡大期】グローバルでのリリース後、KPIの良い国をリクルーティング
3、【長期運用フェーズ】CRM

 先行リリースの際に、Facebookモバイルアプリインストール広告を活用してサンプルを集めたところ、ユーザー獲得単価を非常に安価に押えることができたという。

 「他のメディアやアドネットワークと比較すると、CPIは3分の1程度で、プロモーション費用を押さえて効率的にサンプルを集めることができました。さらに、Facebook広告経由で獲得したユーザーのLTV(生涯でゲームに投資する金額)は、他の広告経路と比較して約1.5~2倍に。一般的にはLTVが高くなる事前登録ユーザーに匹敵するほど、Facebook広告経由で獲得したユーザーのLTVは高いですね。

 弊社の場合は、Facebookで獲得したユーザーのLTVに合わせて、各メディアや配信面まで、細かく許容のCPIラインを分けています。Facebookと他のメディアの配信面で比較すると、場合によっては4倍程度違うこともあり、Facebook広告で獲得できるユーザーの質はとても良いです。

 そのおかげで、チェックプロモーション費用のROAS(Return On Advertising Spend/投資した広告費用の回収率)が高くなります。そして、LTVの高いFacebook広告経由で獲得したユーザーと、オーガニックで流入してくる平均的なユーザーを比較して、KPIの幅を確認し、それぞれのKPIごとの売上・営業利益のシミュレーションを立てていきます」

 さらにFacebook広告の利点として、「ユーザーの年齢や性別などのデモグラフィック情報に基づき、それぞれのセグメントごとの反応率がわかるのことが大きい」と指摘する。

 「もともとはM1層を狙っていたゲームでも、実際にFacebook広告を出してみると、意外に女性のユーザーが多いことが判明し、クリエイティブを女性向けに変えたことがありました。自分たちが気付いてなかったような発見が、デモグラフィックから見えてくるのです」

 また、グローバルのマーケティングプロモーションにおいて、WEB広告から獲得できるCVの4~6割はFacebook広告経由が占めることも、めずらしくないという。

 「Facebookは、広告施策を行うと一瞬でDL件数があがる貴重なメディアです。例えば、アメリカや日本などのランキング上位に必要なインストール数が多い国以外では、Facebook広告施策を1~2日に寄せることで、リワード広告などの他の施策を行わなくても、ランキングのトップ10に一瞬で入れることができます。ランキングを上げることによって、そこから大量のユーザーが自然流入してきます。結果として、少ない予算で大量のオーガニックインストールサンプルを集めることができるのです」

次のページ
全世界最適化視点に立った4段階別マーケティング戦略

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
関連リンク
Facebook広告活用企業特集連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

★編集...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2015/05/12 17:05 https://markezine.jp/article/detail/20606

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング